Taylor型レギュレータ 完成編(たぶん)2019年01月02日 11時39分14秒

紆余曲折を経て、やっとTaylor型レギュレータの完成に近づいてきた気がする(完成したとは断言しない)。

出てきた音を聴いてそのことを直感した。音圧が高いと言うべきなのか、フェーダーのレベルを上げなくても音がズンズンとこちらにせり出してくる感覚があり、加えてぎっしりと中身が詰まって充実している。それも乾いた充実感ではなく、新鮮な果実を絞ったときのようなみずみずしさ。これを聴いていたらからだが満足してしまい、これ以上なにかをしようという意欲がなくなってしまった。

ごたごたと長広舌をふるってもしようがない。回路図は以下の通りである。
いつものように今回の改善ポイントを回路図に示した。
A1) U1のゲートストッパー(寄生発振防止抵抗)R5を100Ωとする。当初、周波数特性を伸ばすためにこれを外そうとしたら完璧に発振した。それも周波数が200MHzで振幅が2Vp-pもあるのだからたまげた。R5を入れることで嘘のように動作は安定する。GaN素子がいかに周波数特性が良好かを物語る。

A2) 加えて同じ目的でQ7のベースにも抵抗R9(100Ω)を挿入する。ただし、これがなくても正常動作する可能性があるが、確認はしていない。

A3) カスコードアンプを構成するQ6のベース電圧は、これまで出力端子からとっていたのを、U1のゲート電圧設定ポイントからとることにした。出力端子は負荷によって揺さぶられ、どうしてもノイズが混入するが、ここならばノイズは極小となる。
同じ理由でQ6のベース電圧もここからとるのが理想だとはわかっている。それをしないのは、出力が短絡されたときのフェイルセーフ機構としてQ6が働いてもらう必要があるためだ。

A4) これまで負荷側にだけC5を入れていたのを、レギュレータ側にZobel用としてC1を設置する。
これを入れたとしても、R5がなければ発振は止められなかったことを付言しておく。


なお、レギュレータとターゲットボードの接続には今回、RG-316を使ったが、これはたまたまそのようになっただけで他意はない。ここにフラットケーブルや普通のツイスト線を使ってもかまわないはずだ。

コメント

_ Kon ― 2019年09月16日 17時49分06秒

Many thanks for that you are interested in my article especially Taylor Reg.
I am going to send PM. Please wait a little.

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