オイルコンデンサを試す2014年06月23日 20時23分23秒

sankanchi様に刺激を受けて、オイルコンを試すことにした。使用したコンデンサは、ロシア製でK40y-9 0.47uF/200V。これをヒーターの平滑コンデンサと並列に入れる。いっぽう、B電源の平滑コンデンサには、同じくロシア製のK75-10 1uF/250Vを投入。実は、耐圧を若干超えてしまっているが、自己責任とする。

変更したのはこの2箇所。これでどこまで変化するのか、実は最初はあまり信用していなかった。若干変わる程度、やや変わる程度、少し変わる程度、そんなことを予想していた。

驚いた。たったこれだけで、こんなに音の姿が変わってしまうのか。それも、いままでどんなに努力しても出せなかった音が軽々と出てくるからたまらない。弦がつややかで、人の声が心に染み渡る。ベースも深々として地の底から湧き上がるがごとく。どこまでも音量を上げたくなる。いやな癖が綺麗に取り去られ、ステージ、あるいはホールが雄大に広がる。

これはもうやみつきになりそうだ。ありとあらゆる箇所に使いたくなる。手始めに、レストア中のSA-12にも使ってみたいと考えている。

sankanchi様に教えていただかなければ、食わず嫌いで通したに違いない。この場をお借りして御礼を申し上げたい。

定電流回路のMOS-FET2014年06月23日 20時38分13秒

真空管のヒーターは定電流で点火するに限ると信じている。ところが、13D2ラインアンプをどんなに追い込んでも、音が思うように出てこない現象に出くわし、悩んでしまった。

増幅部は単純で、これ以上手の入れようがない。そこがおかしいとは思われない。となると残るはヒーター点火回路である。しかしこちらも何度も使ってきたので実績がある。そんなにおかしいところはないはずだ。

定電流回路はもともと、diyAudioでシャント型レギュレーターを発表しているSalasさんがオリジナルである。そのSalasさんがある記事でこう書いている。「定電流用に使用するMOS-FETのCxxxは小さいほうが好結果を得られる。」実はSalasさんは最初そのことに気がつかなくてIRFP9240など、かなりCxxxが大きなものを使っていた時期があったようだ。そのSalasさんが言うのだからこれはかなり重要なポイントと考えなければならない。

これまでつかっていたのは、MTP3055VL。Vgs(th)が小さいため、十分に高い入力電圧が使えない場合に重宝した。しかし調べてみるとCiss=345pFである。大きいわけではないが、小さくもない。

現在Salasさんが推奨しているのはIRF610。こちらはCiss=140pF。かなり小さい。入力電圧は十分すぎるくらい確保できているので、IRF610を使うことは可能。ならばやってみるしかない。

シャーシーに放熱するスタイルなので、若干手間がかかる。
そして音出し。最初はそれほど大きな変化がないかに見えたが、時間とともに大きく変化。いつも高い方に刺激的に聞こえていた嫌な音がなくなった。正解である。

Cxxxはできるだけ小さく。これでまたひとつノウハウを習得した。

写真には、オイルコンデンサとシャーシーにマウントされたIRF610が写っている。

<追記>
2015年12月
この回路はすでに新しいものに改訂されていて、現在は使っていません。
最新の回路については、2015年12月7日以降の記事を参照してください。

毛無峠→樺立トンネル→中山峠2014年06月23日 21時02分14秒

体調、天候、スケジュールなどを勘案するとおそらく今日を逃したら、今年は走られないかもしれない。年に一度挑戦しているこのコース。気軽にという訳にはいかない。

今日は曇り時々晴れ、最高気温20度。体調はまずまず。9時に出発。小樽方向に向かうと向かい風が強い。朝里温泉手前の交差点で右折し、毛無峠を目指す。雨がぽつりぽつりと降ってくるが、ぬれるほどではない。いつもなら、この坂でまずひいひい言うのだが、今日はなんだかからだが軽い。峠に向かう道路にぶつかったところで左折。

ところがすぐに工事中で片側交互通行になっているではないか。急斜面の登りでこれはきつい。最初からすっかりペースを乱してしまった。と思ったが、なんだかペダルが軽いぞ。あっという間に展望台まで辿り着き、キロロまでの下りも快調。

次の難関、樺立トンネルまでの登りもいつも苦しむところだが、きょうは無理をせず淡々とペダルを回したせいか、これも周りの景色を楽しむ余裕がある。

トンネルを抜けたら青空が広がっていた。ここからは快適なダウンヒル。腹をサドルにつかせるくらい姿勢を低くして流線型を保つと、ペダルを回さなくても60Km/hに上がる。

京極のコンビニでおにぎりと水を買う。これまでの反省で、水分とエネルギーだけはきちんと補給すべきことを学んだ。そのおかげで、この後の中山峠の登りも苦しむことはなかった。最初は向かい風で難儀したが、高度が上がるにつれて風は穏やかになったのは助かった。

さてここまで順調に来たのはいいのだが、今日の最大トラブルはこの後に待ち構えていた。定山渓トンネルを走行中のこと。装備は万全であった。前照灯はもちろん、尾灯も赤々とつけていたし、反射ベストもおこたりない。後ろから大型トラックの音が近づいてきたので、かなり速度を上げた。トンネルを抜けてから追い越してもらうつもりだった。

そのトンネルの出口に近づいた時、あるものが目に飛び込んできた。まさかと、一瞬目を疑った。トンネル天井から送電用と思われる黒いケーブルが2本垂れ下がっていて私を待ち構えている。このまま行けば、ケーブルに引っかかり転倒、横転。後ろから来たトラックに引かれる危険がある。どうするか、猛スピードで考える。

トラックの目の前でコースをセンターよりに変更するのは危険であるのはわかっている。しかし、よりリスクが少ない選択肢を選ぶとするなら、これしかない。とっさにハンドルを右に切り、ぎりぎりケーブルを避けて通過した。後ろを振り向く余裕はなかったが、後続の車もブレーキを掛けた模様だ。

運転免許をとってからこれまでいろいろな場面に遭遇した頃はあるが、こんなのは初めてだった。

なんやかんやはあったが、とにかく無事に帰投。走行距離175Km。これまでの最長を更新。走り終わっても、疲れをあまり感じない。おそらく気温があまり高くなかったことが幸いして、体力の消耗が抑えられたのも一因だろう。