13D2 ラインアンプ ヒーター定電流回路 改訂2014年06月07日 22時41分40秒

ヒーターの定電流回路は音に大きな影響を与える。あまりの音の変化に、アンプ本体を作っているのか、ヒーター点火回路を作っているのかわからなくなることさえある。

数日間、音を聞いているうちに解像度は素晴らしいのだが、音のエネルギー分布が高い方に偏っていることに気がついた。これと同じ現象は、調べてみたら4年前にも経験していた。原因は、定電流回路の出力に接続するコンデンサの容量にあった。適正値よりも少なすぎると高域に偏ってしまう。実はこのことを忘れていたわけではないが、大容量のコンデンサに対する偏見が私の中にあって、無意識に避けていた。

目の前にある現実を見ずに、偏見や好みにこだわるのは愚かである。対策として、手元にあるブラックゲートコンデンサを入れた。この値が適正であるのかどうかは聞いてみないとわからない。

48時間経過した現在、音のエネルギーは期待通り低い方に移動してきた。解像度の高さは変わらない。もう少し評価を続ける。

この辺りの領域になると、音が良いとか悪いというレベルではなく、新忠篤氏がよく言われる「音味」をどううまく出していくか。そんな技量が要求されてくるように感じる。

数日前、eBay経由でオイルコンデンサを手配した。ロシア製テフロンコンデンサよりも更に安い。ヒーター点火回路にも使ってみたい。