Laptech発振器 試作8号 その32020年05月04日 21時45分58秒

当初はジッターがひどくて、平凡な音になるのではと予想していた。ところが出てきた音を聴いて驚いた。

電源を入れた直後は大暴れしてまともな評価ができないので、10時間放置してからじっくり聴いた。

eBayのabbasaudioさんが書いていた印象記は嘘ではなかった。半導体アンプから真空管アンプに置き換えたときの違い、あれと類似している。

これをどのように表現したらよいのかと考えた。カメラのことは詳しくないのだが、例えれば半導体を使った発振器は白色の非常に強力な光で被写体を照らしたようなもので、細部がよく見えるのだがやや平面的で人工的、長いあいだ見ているとなんだか疲れてくる。
いっぽう、真空管を使った発振器は、適正な色温度で照らした被写体のようなもので、実に陰影が作り出す姿が立体的で人間の目で見たものに近い。長く聴いていても音が身体に染みわたるようである。二つの音を比べて、半導体水晶発振器はデジタル的、真空管水晶発振器はアナログ的と言うこともできる。不思議だ。

真空管にしたから空間描写があいまいになるとか、音に癖が出るようなことは感じられず、いまのところ欠点は見当たらない。

最初の5分、この音を聴いて今まで使っていた半導体水晶発振器の電源を落とす決断をした〔24時間通電している)。もう元に戻れないだろう。

最初は半信半疑から始まったこのプロジェクト、一発で成功できたのはLaptech水晶発振子を入手できたことと、7号機に至るまで何度も試作を繰り返して勘をつかんでいたことも助けになった。

コメント

_ Bunpei ― 2020年05月09日 19時18分32秒

望んでおられるような音が出て良かったですね!
ところで、現在の聴感上の評価はどのようなトランスポートとDACを使って行っておられるのですか?もし差し支えなければお教えいただけると、参考情報として大変ありがたいのですが。
また、記事で言及されていない部品にも、経験に基づく選択がなされているように拝見いたしました。

_ Kon ― 2020年05月12日 22時27分06秒

励ましのお言葉をいただきありがとうございます。
「これで最終回答か」と思っていたら、試作8号機に問題があることが発覚しました。詳細は後ほどアップいたします。

_ Kon ― 2020年05月17日 22時45分47秒

システム構成に関しては、2018年7月19日の記事を参考にしてください。この絵の中でOSCというところが、今回の水晶発振器に入れ替わります。

_ Bunpei ― 2020年05月21日 20時45分28秒

MacからI2SoverUSB経由でFNのDACチップへ送っておられるのですね。
まだまだ、それらの部分での音質改善の伸びしろがあり、もっともっと良い音になりそうに思えます。

_ Kon ― 2020年06月09日 22時28分37秒

ありがとうございます。
真空管式水晶発振器でこの音が出てしまうと、これまでのDAC「騒動」はなんだっただろうかと、呆然としている状態です。発振器の影響力は予想はしておりましたが、ここまでとはと思っていませんでした。とうぶん、DACに手を入れる気力が出てきそうにありません。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://john.asablo.jp/blog/2020/05/04/9242918/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。