我が青春の思い出2018年03月12日 19時28分02秒

「学生時代、映画に出演したことがある。」と言うと驚かれるが、もちろん「その他大勢」、いわゆるエキストラというやつである。出演作は写真にある高倉健主演の「え◯」。(題名は写真で確認してください)

どんな役で出たのかは、恥ずかしいので秘密にしておく。一瞬だけ私の顔がアップで映っている場面がある。

どうしてこんなことになったのか。学生時代、寮に住んでいた。あるとき寮の先輩のつてでエキストラ募集の話が舞い込んできた。当時私は大学にも行かず、その暇を持て余していたところ、たまたま映画のおもしろさに開眼して市内の映画館をめぐりながら名作と言われるものをあさっていたときだった。撮影現場を見てみたいという好奇心がわいてきて、すぐにこの話に乗った。実入りもいいし、ホテルの朝食付きとくれば腹が減っている学生には天国この上ない。

出かけていったところが今の大通り西11丁目にあるビル。そこで銀行にたてこもった犯人と機動隊、高倉健扮する刑事の取引場面が撮影された。

撮影場所はそこだけではなく、翌日は銭函駅にも行って、あやうく犯人に狙撃される機動隊員の役をさせられそうになったが、確か助監督さんが代わりにやったと思う。

そして最終日は、立て替える前の昔の札幌駅構内に場所を移動。朝日が上る前であたりがまだ薄暗かったことを覚えている。私は乗客のひとりという役回り。列車が駅に到着し、乗客が列車から降りるシーンが撮影されたのだが、本編ではカットされていた。たぶん、私がキョロキョロ不審な動きをしたからに違いないと、そのことが今でも心に重くのしかかっている(大げさ)。

撮影準備が整うまでホームで待っていたときのことである。私のすぐ横に高倉健さんが立っておられた。映画でみるのと同じ雰囲気。さすがスターと呼ばれるだけあって独特のオーラを醸し出している。もっとすごかったのは、隣におられた共演のいしだあゆみさん(確か和服を着ていた)にポットからカップに注いだコーヒーをそっと無言で差し出したこと。それを見て、真の気配りとはこのことかと人生の勉強になったが、妻にはついぞできなかったのはかえすがえすも無念である。

そんな思い出のある映画なのに、映画館では見たことがなかったし、DVDも持っておらず、何年か前にテレビで放送されたときに観ただけであった。ところが、私が行っている学校の生徒にこの話をしたら、先日の卒業式でDVDをプレゼントしてくれた。記念に写真を撮っておく。

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