義父入院す2015年04月29日 17時22分20秒

天気予報によれば、この連休は晴天続きとなるらしい。本日も朝から快晴。おまけに気温も高い。桜は満開で、円山公園は人と車でごった返していた。

九十歳になる義父は、数日前肺炎と心不全を併発して緊急入院した。世間は大型連休の陽気を楽しんでいるのだが、我が家はそれどころではない。先程も義父を見舞ってきた。今のところなんとか安定している。しかし、そう長くはないだろうということは素人目にもわかる。

寝返りもできなくなるほどがっくりと体力が落ち、足がしびれると訴える義父。妻と二人で足をさすってあげたら気持ちが良いと言う。娘婿として、今までいろいろ至らないことの多かった私ではあるが、こんな形で恩返しができたことを不思議に感じる。

妻は小さな時から父親に対しては屈折した思いがあり、おまけに高齢者特有の頑固さや突拍子もない発言にさんざん振り回されてきた。正直、父を見舞うことに気が進まない時もあると言っていた。

その父が娘である妻に、「お前は幸せだね。いい婿さんももらったし」と語りながら、両手で私たち二人の手をとり、その手を自分の前で結び合わせようとする。妻は感極まって涙を流した。

自分の母には何もできなかった私であるが、義父とこのように最期の時を過ごせたことは幸いであったと心から思う。

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