WaveIO Clockの独立給電を試す(3)2013年01月06日 16時28分44秒

 WaveIOの水晶発振器の電源のことであれやこれやと手を加えてきた。

 PCオーディオにおいて、DDCに搭載されているクロックの質がシステム全体の音を大きく左右することが、多くの方の尽力により明らかになっている。そのため、ハイエンド対象のDDCは位相ノイズに配慮した高性能の発振器を搭載するようになってきた。しかしそれですべての問題が解決した訳ではない。

 発振器の位相ノイズを極力低く抑えるためには電源の質が鍵を握っている。WaveIOはローノイズのレギュレータを基板に搭載し、発振器ごとに独立して給電するようになっていて、最大限の努力がなされている。そのことは音にも反映されていて、あの音だけを聞けば、あれはあれで十分満足できるレベルにあると思う。

 しかし理想は、完全独立給電である。トランスから整流回路、レギュレータまですべて独立させることにより、ノイズの回り込みを極力低くできることが期待される。加えて音のために吟味されたレギュレータを使うこともできる。

 ここ数週間、WaveIO搭載の発振器に独立給電するためにいろいろ試行錯誤してきた。途中経過は省いて、結果を述べるならば、期待通りの大きな効果があった。

 同じことを試す方がいるかどうかはわからないが、独立給電を成功させるためのポイントを記しておく。
1)トランスから完全に独立させること。
  (バッテリー駆動も大きな効果が期待できるが、まだ試したことはない)
2)高周波回路ではあるが、音の変化は可聴周波数帯域と全く同じふるまいをする。高周波と低周波の両方のセンスが必要となる。
3)発振器に給電する電源は極力ノイズを低く抑えること。
  レギュレータの部品選定にあたってはそのことを考慮する。
4)Salas Reflektorを使う場合、4線式で給電すること。2線式でも動作するが、音は異なる。もちろん、4線式のほうが明らかに優れている。
5)その際、F線とS線の接続ポイントには回路図で示す通りに必ずコンデンサを接続する。これを省力すると動作が不安定になり、音が高い方に偏ったりして実力を発揮することができなくなる。
6)S線は同軸ケーブルを使用すること。私はモガミ2520(赤色)を用いた。F線は普通のより線でもかまわないが、よくより合わせること。F+線とF−線が離れるとインダクタンスが増大し、動作が不安定になることがある。
7)RED LEDに並行接続するコンデンサの質が音に影響を与える。当初、ブラックゲート(BG)では音のバランスが偏るかのように聞こえたが、エージングが進んでくると非常にバランスが整ってきた。なので、これを標準とした。

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