I/Vコンバーター Ver.13.02009年12月10日 12時54分37秒

 ああ、なんとも節操がなくて申し訳ない。またまた改訂してしまった。どうしても高いところに刺激的な音が残り、我慢ができなくなった。いろいろ原因を考えたが、やっぱり最後まで曖昧にしていた部分が悪さをしていると結論づけた。
 出力トランスの一次側インピーダンスは、TF-3もPO400601も600Ωである。こんな低いインピーダンスを6DJ8のプレート負荷につないで問題がないのか。それが不安としてあった。一応シミュレーションをかけてみると歪み率を見る限り問題がないかのような結論が出る。しかしだいたいトランスのSpice modelが適切なのか疑わしいのだから、鵜呑みにすることはできない。やっぱり、ここにメスを入れる必要がありそうだ。

 では対策をどうするか。トランスを活かそうと思うのなら、これに見合う回路を考えなければならない。けれども大幅な変更もしたくない。あるときふと思いついた。そうだ。すでにインピーダンスの低い場所があるではないか。そこに入れてみたらどうだろう。IRF9610のソース側だ。6DJ8の交差結合回路はそのまま残す。今まで見たことのない回路だが、シミュレーションをかけてみる限り、全く問題なく動きそうだ。

 で、早速やってみた。電源オン直後の音はひどかった。これは失敗したと思った。だめもとで1時間放置した。そして再度聞き直してみた。激変していた。今まで気になってしょうがなかったあの固さがまったくない。音楽を分析的に聴こうとするのではなく、不思議なことに音楽そのものだけをからだが聴こうとする。

 やっぱり原因はインピーダンスの不整合にあった。トランスのいろはも知らないど素人だからこんな回り道をしてしまう。するとこの何年も、そんなことを知らずに回路を発表してきたことになる。私の失敗が誰かのお役に立ててれば幸いである。

 回路図は追って掲載の予定。

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