Circlotron3 順調にエージング中2019年07月15日 10時22分37秒

家にいるときは毎日3〜4時間電源を入れてエージングをしている。最初は音が堅くて、正直言えば「音楽を楽しむ」ことなどほど遠い状態で心も暗くなった。音がうわずっていると言えばいいのか、音のエネルギーが高い方に偏っている。でもこれはエージング不足の典型的な症例なのでじっと我慢するしかない。

そのようにして忍耐してきたところ、最近になってやっと音のエネルギーが低い周波数域にも広がり始め、心を揺り動かすような音楽が奏でられるようになってきた。とはいえ、完成までにはまだまだ先が長いと感じるのも事実。「ゴムまりのように弾み、かつ風のようなコントラバス」にはまだ一歩届かず、どこかまだ詰まっている。秋の風が吹く頃にはそうなっているだろうか。

気になるCIrclotron3の音の印象について。
ひとことで言い表せば「透明」であろうか。かつてのアナログレコート時代にはMCカートリッジのDL-103を使っていたことがある。あの雰囲気を思い出した。特別な色づけをほとんど感じることなく、素材の味をそのまま出してくる。でもまるで研究対象として「からからに干からびて」標本にされたような音というのではなく、みずみずしさを保ったまま眼前に提示する。3wayのスピーカーであるのにも関わらず音がばらばらになることなく、まるでスピーカーの存在がなくなるかのような鳴り方。
初段にWE420Aを配置し、終段のパワー素子にGaNを用いたことがこのような音となっているのだろう。初段から終段へはカレントミラーで折り返す方法をとったことが音に対してどのような影響を及ぼすのか一番心配していたが、この音を聴く限り成功だったと言えるかもしれない。
この手法は、Dynaco MK3(改)や300Bシングルアンプにもそのまま応用できる。

さてアンプ内部の配線のことだが、これまで実験に実験を重ねたせいでお世辞にもきれいな状態ではなかった。おそらくこれ以上大きな手直しは入らないので、最後の仕上げとしてレーシングをしてみた。繊細な人ならば定規を当てて糸の間隔をそろえて、美しさを楽しもうとするのだろうが、私の場合はご覧の通りのずぼらな処理である。

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