WE412Aの最期 ― 2013年01月27日 17時34分30秒

ご主人のために最期まで命の火を燃やし続けてくれたWE412Aの遺影を残しておく。
はずしてみるまでは気がつかなかったが、よく観察すると内部の管壁に細かな金属粉のようなものがあちらこちらに付着している。真空管に通じている方が見るならば、これが何かはわかるのだろう。
整流管の寿命は、たとえば電圧増幅管などに比べて短いと聞いたことがある。それでも私が記憶する限り、累積で10年間は働いてくれたのではないか。
ストックを調べたらWE412Aが三本残っていた。今は高嶺の花になってしまった整流管だが、名器の名に恥じないよう最高の環境を用意して実力を発揮してもらうようにするのが、私に与えられた役割だろうと思う。そのようにして、血と汗と努力によってこのようなすばらしい真空管を生み出してくれた先輩たちへの精一杯の敬意を表したい。
はずしてみるまでは気がつかなかったが、よく観察すると内部の管壁に細かな金属粉のようなものがあちらこちらに付着している。真空管に通じている方が見るならば、これが何かはわかるのだろう。
整流管の寿命は、たとえば電圧増幅管などに比べて短いと聞いたことがある。それでも私が記憶する限り、累積で10年間は働いてくれたのではないか。
ストックを調べたらWE412Aが三本残っていた。今は高嶺の花になってしまった整流管だが、名器の名に恥じないよう最高の環境を用意して実力を発揮してもらうようにするのが、私に与えられた役割だろうと思う。そのようにして、血と汗と努力によってこのようなすばらしい真空管を生み出してくれた先輩たちへの精一杯の敬意を表したい。
整流管のエージング ― 2013年01月27日 17時48分31秒
WE412Aが天寿を全うしたため、新しいものに交換した。新しいと言っても、入手して数年使用した後、使わなくなったためストックしていたものである。
交換して音を出してみた。当然、音は元に戻ると予想した。ところが、高い方に偏っていて交換する前となにも変わらないではないか。がっかりしてしまった。よく聴けば、低い方の音は以前よりも出るようにはなった。しかし、それでもこの音はひどい。どうしてだ。
以前使用していたのでエージングは終わっている、と思い込んでいた。しかしどうもそういうことではないらしい。数年間使わないままでいるなら、最初のときほど時間はかからないにしても改めてエージングが必要になるらしい。
最初の数時間はひどい音だったが、徐々にこなれてきて、豊かな響きを取り戻していく様子がわかる。まだ不十分ではあるが、良い方向に向かっていることは確か。
やれやれ、これで安心。
整流管が寿命を迎えていることに気がつかず、そして音が悪くなっていることにも気がつかないまま、これが正常な音だと思い込んでいた可能性がある。今回、整流管を交換したことで、思いがけなく良い音に変化するのかもしれない。と、期待している。
交換して音を出してみた。当然、音は元に戻ると予想した。ところが、高い方に偏っていて交換する前となにも変わらないではないか。がっかりしてしまった。よく聴けば、低い方の音は以前よりも出るようにはなった。しかし、それでもこの音はひどい。どうしてだ。
以前使用していたのでエージングは終わっている、と思い込んでいた。しかしどうもそういうことではないらしい。数年間使わないままでいるなら、最初のときほど時間はかからないにしても改めてエージングが必要になるらしい。
最初の数時間はひどい音だったが、徐々にこなれてきて、豊かな響きを取り戻していく様子がわかる。まだ不十分ではあるが、良い方向に向かっていることは確か。
やれやれ、これで安心。
整流管が寿命を迎えていることに気がつかず、そして音が悪くなっていることにも気がつかないまま、これが正常な音だと思い込んでいた可能性がある。今回、整流管を交換したことで、思いがけなく良い音に変化するのかもしれない。と、期待している。
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