滑らかに回す意識2009年02月24日 17時51分48秒

 週に5日ほどの頻度で室内トレーニングをしている。昨年の今頃は低ケイデンスで重いギアを回すのが良いことだと思っていた。今は高ケイデンスで滑らかに回すことに意識を集中している。

 言葉で言うのは簡単だがこれが難しい。1〜2年で習得できるようなものではない。年齢が高くなるにつれハードルは高くなるからなおさらだ。二三日練習をさぼると、最初の数分はクランクを回そうとしてもぎくしゃくしてしまう。体はすぐに忘れてしまう。

 滑らかに回すイメージをどのように言葉で表現するのが適切なのかと考えていた。そうしたら真鍮の円柱が頭に浮かんできた。足の裏で円柱の表面を丁寧に磨いていくイメージだ。クランク長が円柱の半径となる。
 回転にむらがあると円柱でなくなる。力が入りすぎたり、あるいは力がかからなかったりするから、表面は多角形になってしまう。これをできる限り真円に近い形に磨き上げていくことを頭に思い描く。

 昔、アマチュア天文家が天体望遠鏡のレンズを作るためにガラスから磨き上げていくというのを聞いたことがある。すごい技術だと思った。家には円形の大根おろし器がある。できるだけ平らになるように大根を動かすのだが、いつも斜めに削られていく。とても自分にはレンズは磨けないと思った。これと似たようなことを足でやろうとするだから。。

 スポーツというのは、頭の世界と肉体の世界とを結びつけていくきわめて知的な作業なのだと思うようになってきた。筋肉の動きを自分のイメージにぴったりな言葉で表現していく。言葉をひとつひとつ自分の中で練り上げていく。スポーツも芸術だった。

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