300Bシングルアンプ 回路図篇2021年11月01日 16時41分47秒

なにはともあれ回路図である。まず増幅部から。
続いて電源部。前回も記したとおり、B電源はDynaco MK3を流用し、300Bのフィラメント用には電源トランスを増設して対応した。
この回路の特徴は次の通り。

(1)300Bは自己バイアス動作とした。300Bのカソード抵抗は1KΩとし、WEの板抵抗を使った。
(2)300Bはパラフィード(クラーフ結合)とし、出力トランスには直流電流を流していない。
(3)初段は6DJ8/E88CCを起用し、バランス入力対応とした。
(4)初段はカスコード接続とし、高インピーダンスで出力させる。
(5)平衡→不平衡変換には、カレントミラー合成を使う。
(6)終段にはP-G帰還(帰還抵抗200KΩ)をかけて、高インピーダンスで出力される初段の信号を受け取る。

このアイデアはGaN単段アンプを構想していたときに考えついたもので、素晴らしい発見だと自画自賛していたが、調べてみるとすでにラジオ技術2002年3月号で金指長生氏が「高利得2A3ppアンプの製作」で発表されていた。氏はその後も同誌2014年6月号で「KT-66ppアンプの試作」を発表されている。

5年前、散々300Bアンプの構想をこねくり回していたとき、固定バイスでなければとか、いろいろこだわっていたが、結局アイデア倒れで終わった。できあがってみると実にシンプルで美しい(と思う)。出てきた音も期待以上である。今日から二階のサブシスムテムで活躍することになった。

なにごとも一発で完成することはない。試作段階で遭遇したトラブルなどは、またこの後で報告する。

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