Dynaco MK3の改造(2)2017年07月29日 20時43分34秒

もっとも優先度の高い改造ポイントは、バランス入力に変更することである。Mk3はPK分割によってホットとコールドに信号を分割している。それがバランス入力になればPK分割は不要となるので、回路は大分シンプルになる。

この場合、初段にはQuadのように五極管をもってくるのが一般的であろう。しかし、手もとにはMT型の五極管がない。かつて大量にあったのだが、もう使うことはないだろうと思って、全部売り払ってしまった。

あるのは6DJ8である。できるだけ手持ちの部品だけで改造するとの制約を守ろうとするなら、ここは譲れない。しかし、三極管一本ではゲインが不足する。Counterpoint SA-20のように二段にすればゲインは稼げる。しかしそれではどうも面白くない。

そこで考えたのがカスコード接続である。これならゲインを確保できる。これまでの経験から、初段の周波数特性が音の品位に影響するとの感触があるので、周波数特性が改善されるカスコード接続はなおさら好都合である。

初段の構成が決まれば、後は難しいところはない。出力段は改造なしで使える。現時点での回路図を掲載する。

回路はシンプルで美しいと思うのだが、出て来る音が素晴らしいかどうかは全く自信がない。やってみないと何とも言えない。

改造作業は、大きく分けて三つある。
1)初段部分をユニバーサル基板に組んで、オリジナルの基板と交換する。
2)バランス用レセプタクルコネクターをシャーシに取り付ける。これはちょっと手間がかかる。
3)電源トランスのうなりを止めたい。止められるかどうかは、カットアンドトライになりそう。

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