手稲山ヒルクライム2016年09月22日 13時25分16秒

9月16日の午後、曇り空ではあるが気温は涼しく風もない。手稲山に出かけた。

いつもとおり、一旦小樽方向に走り、銭函三丁目あたりでUターンしてアップする。どうせタイムを狙うような状態でもないので、まったりと進むことに。そう思っていたらスタートからタイミングがずれてしまい、すぐ先の交差点で赤信号にぶつかる。ここで1分ロス。足をつかずスタンディング姿勢(スタンディング・スティルではない)。青信号で再スタート。

がんばらないと心拍数は極限まで上がらない。心拍数が上がらないので気分も楽になる。ゴルフ場を左に見て、オリンピアスキー場までのきつい上りもたんたんと漕いでいく。JR研修センター前からのゆるい上りでは若い時ならダッシュをかけるところだが、ここもたんたんと。最後のカーブでダッシュ。結果はロスタイムを除いて35分。まあまあ。

一度下って、三樽別河畔緑地公園で一休み。再び上っていく。二回目もそれほどつらくない。

旧ロープウェイ駅前にはひとりの青年が休んでいた。聞くとロードバイクを初めてまだ数年。手稲山は2回目で30分切りを狙ったけれどペースがつかめないので散々だったと笑いながら語る。こちらは「最初頑張りすぎないでペースさえつかめばどんどんタイムは縮むよ」とアドバイス。

若いことは良い。可能性がある。こちらはどんどんタイムが落ちていくだけ。自分にもあの青年のような時代があったなあと懐かしむ。

DACレギュレータ改訂 +5V編2016年09月22日 13時43分42秒

高い方に周波数スペクトルが偏り、特に管楽器が耳に突き刺さる現象。絞られるのはDACのレギュレータである。

思い当たる節がある。以前Salas Reflektorの研究をしていた頃、シャント素子に従来のMTP3055VLからLU1014Dに交換した時、音が素晴らしい方向に変化したことを経験していた。その後、誰にでも手に入れられる素子で作るべきとの方針からLU1014Dではなく、MTP3055VLを標準としていた。原因は、もしかするとここらあたりにあるのではないk.

そこでもっとも変化がわかりやすい水晶発振器のレギュレータで確認することにした。ただし電圧は5.0Vなので、LU1014Dは使いづらい。そこで以前から引き出しで温めていたCREEのSiC MOS-FETを投入してみることにした。改造は空きスペースがあったのでそれほど手間がかからない。

すると出てきた音は、中低音が充実していて、いままで肩に近がら入りすぎてコチコチだったのが、のびのび自由になったのがわかる。やはり原因はこれだった。

続いてI2SOverUSB DDCの+5Vレギュレータも同じような改造を施す。
+3.3Vレギュレータについては次の欄で報告する。

DACレギュレータ改訂 +3.3V編2016年09月22日 14時01分45秒

続いて+3.3Vレギュレータ。ここにはMTP3055VLの代わりにLU1014Dを使う。ただし、このFETにはバイアス電圧の考慮が必要となる。そのためにソースとGNDの間にダイオードを三個接続する。これがHSMP-482Bである。このダイオードでも音が変化する。

発熱には気を遣ったが、手で触れられるくらいなので大丈夫のようだ。ダイオードをもう一個追加すれば5Vレギュレータでもいけるかもしれない。

レギュレータ改定後の音2016年09月22日 14時08分45秒

それで音はどうなったか。24時間通電してから聞いてみた。
ドンピシャリ。原因はこれであった。あれほど悩んでいた突き刺さる音はなくなった。実に自然で、開放感にあふれている。エージングが終了したら、もっとすばらしいものになっているはずだ。

これで、ラインアンプの整流ダイオードをInfineon SiCに入れ替えた効果が発揮できる環境になった。

写真は、実装風景。右側に大きくうつっている2つの物体(モノリス)がC3M2380090D。左側の奥に小さく見えるのがLU1014D。3個のダイオードは裏面に実装した。このとき、ダイオードは熱を拡散しやすくするために距離を離して置く。

300Bシングルアンプへの挑戦2016年09月22日 14時20分39秒

これまでずっと半導体アンプ中心でやってきた。
真空管は、プリアンプかラインアンプで経験があっても真空管パワーアンプは作ったことがない。かつてK式アンプに熱中していた頃、パワーアンプの初段がサブミニチュア管のハイブリッド構成であったが、これはカウントされない。というわけで、これまで電力増幅管を使ったことはない。

しかしこの年齢になってくると、死ぬ前に是非世の大先輩たちが称揚して止まない300Bシングルアンプ、なかでもWE91Bの音を聞いてみたいものだとおもうようになってきた。

しかしオリジナルの91Bなど世界遺産級であるし、WEレプリカでさえも凡人には手が届くような代物ではない。庶民が手にできるのはせいぜい「WE91Bのような」アンプである。

この「のような」が曲者で、一体どこを指して「のような」と言うのかが問題となる。回路構成ひとつとっても、WE91Bを模範としながら、製作者それぞれの解釈でモデファイしているのが現状である。

特に多いのが、91Bアンプの周波数特性を改善するために300Bの前にカソードフォロワーを入れるという構成。しかし一方、頑なに310Aのプレート抵抗(91KΩから100KΩ)に固執し、これ以外の値では音にならないと主張される方もいる。こうなると、理屈だけでははかりしれない奥の深さに呆然とするばかりである。

さてさてこの挑戦、どんな結末を迎えることになるのか、私でさえ皆目わからない。
まずはオリジナル回路を掲載することで、Western Electricに敬意を表することにする。