FN1241 and Reflektor-D2014年12月15日 18時08分43秒

FN1241の電源周りを見直し、すべてのパスコンに1Ωをシリーズ接続したところ、大幅な改善を見ることができた。これが前回までのお話。

その後、音がこなれてくるに従って新たな問題が見えてきた。まるで大きな山を超えたら、その先にもっと高い山が控えていたというところか。高い方にエネルギーが偏り、耳が痛くなるばかりではなく、亡霊のように妙な響きがつきまとうことさえある。

さて原因はなにか。全体としては改善されているのだから、作業の方向性は間違っていない。何か見落としているところがあるに違いない。

いろいろ考えた結果Reflektorを疑い始めた。現在diyAudioで公表されている回路図と比べると、私なりに手を加えたところがあってすべてが同じではないが、これまで苦労しながら追い込んできた回路なり定数なので、密かにこちらのほうが良い音だという自信は持っていた。

しかし、ことここに至って、過剰な自信は前進を妨げるだけ。謙虚になる必要がある。ReflektorではZobelの値と質が音に最も影響をあたえることは公知の事実である。ほんとうにZobel値は適切であるといえるのか。自分が設定した値は的を外しているのではないか。ここを疑わなければならない。

こうなるとあとは手を動かして確認するだけである。まず手始めにクロック発振器の電源から着手。続いてデジタル系電源。そして最後にアナログ系電源とつぎつぎとZobelをdiyAudio標準値に変更していった。すべての変更が完了した時、音は激変した。エネルギースペクトルが低い方にまで十分に行き渡り、躍動的かつ表情豊かな音が飛び出してきた。空間に音楽が充満している。

FN1241のパスコンとZobelとは、考えてみると密接につながっている。パスコンを最適化したのなら、当然Zobelも変更されるべき。じつに理にかなっている。

これでよい一年の締めくくりを迎えることができそうだ。


Reflektor-Dの変更点

旧 C1=22nF Teflon
新 C1=100nF Paper in Oil(ロシア製オイルコン)
他に、ファインメット・ビーズを電源入力端に挿入。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://john.asablo.jp/blog/2014/12/15/7517435/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。