6DJ8ラインアンプ 固定バイアス2013年07月11日 22時47分32秒

 ラインアンプはパラップッシュプルの6DJ8。バイアスの与え方によってかなり音質が異なることを数年前に実験で確かめた。私の場合、固定バイアスが最も好ましく聞こえたのがで、それ以来固定バイアスにこだわり続けている。

 最近、DAC周りのシャントレギュレータを追い込むうちにあることが気になりだした。どういじっても、音が堅く耳障りなところがとれないのだ。原因はDAC側にあるのではなく、ラインアンプもしくはパワーアンプではないかと疑う。

 とは言っても、いったいどこに原因があるのか絞りきれない。頭の中で思考実験を繰り返すうちに、固定バイアス電源が気になり始めた。ここは簡易型レギュレータを使って、出力OSコンでバイパスしている。なにしろすばらしい性能のOSコンなので、まったく安心して使っていた。でも、もしかして。。

 この仮説を確かめるために、OSコンをBG(ブラックゲート バイポーラ)に入れ替えてみた。容量は180uFから10uFにダウン。しかしもともとここはCounterpointなどは1uFのフィルムコンを使っているところなので、容量の差はこの際問題にしない。

 入れ替えた最初の状態はひどかった。音量ががくんと下がり、どんなにボリュームを上げても音が前に出ない。音がやせこけて、聞いていられない。そこを我慢してエージング12時間後。やっと少し聞ける音になってきた。まだ低音はすっぱりと切れているが、気になっていた音の堅さはだいぶとれているように聞こえる。

 とにかく、バイパスコン一つでこんなに音が変化するのかと、またまた驚いた。OSコンだから万能だと思っていたのはどうも間違っていたようだ。適材適所というものがあるらしい。

 しかし、デジタル回路ではあれほど威力を発揮するOSコンがどうしてアナログ回路ではうまくいかないのだろう。きっと理由があるはずだ。

 こうなると、固定バイアス回路の電源をゼロから見直したくなってきた。理想はReflektorである。しかし-1.5Vを作るためには工夫が必要だ。