エージング中2011年07月26日 21時57分04秒

 音はまだ堅くて弦の音がきつく感じられる。低いほうの音域もまだ出ていない。それでも、今までとは全く空間描写力に驚いている。人の声を聞くと、思わず惹きつけられる。

 オーディオ装置の良し悪しを判断する最も簡単な方法は人の声を聞いてみることだと思っている。普段の暮らしの中で人間は、自然に人の声を聞き分ける能力をみにつけているのだろう。あるときは、声で人の心の揺れ具合までをも感知することさえできる。

 TDA1541Aの-15V PSUは装置全体のグレードを決定してしまうくらいの影響力を持っていた。アンプにだけこだわり続けていたら限界にぶつかっていただろう。ここに着目してよかった。

 エージング不足でも、秘めている可能性はすごいとわかる。楽器群や合唱隊が左右のスピーカーの間におさまっているのが窮屈なのではと思うくらい、びっしりと空間を埋め尽くしている。

 いいことばかりを書いたが、幾つか課題が残っている。電源オン直後から温度上昇につれて出力電圧が徐々に低下する現象が起きている。おそらく定電流FETが原因だろうと推測。音には影響はなさそうだが、気持が悪いので対策したい。

 現在、チョークトランスの後に接続している平滑用電解コンデンサはニチコンNTだ。これをニチコンのスーパースルーに入れ替える予定。それでまた音が変わってくると予想している。

 それからもう一つ。整流用ダイオードはKSH30A20Bを使っている。数年前、CREEのCSD20030Dと一騎打ちしたとき、大差で敗れたことが頭に残っている。CREEを知らなかったなら、これ充分満足していただろう。しかし、CREEを知ってしまった今、これを使いたくなる。もし入れ替えたならどんな音がするのか、興味津々である。でも、日本で入手できるのか、できたとしても値段はどうか。ちょっと先の話になりそうだ。

 ちなみに、CREEのダイオードが素晴らしいと言っているのは私だけではないことを最近知った。diyAudioのメンバーだったと思うが、leoさんという方が「HEX FREDを大差で打ちのめした」と報告していた。おお、力強い味方がいて嬉しくなった。