発振対策記 ― 2005年11月03日 10時39分25秒
前の記事で「怪しいのは+5Vレギュレータ」と書いたが、調べていくと実は-5Vレギュレータが原因であることがわかった。もともと問題が潜在していて、新たに+15Vレギュレータを追加して問題が発覚したというのが実態のようである。
では、根本原因はなんだったのだろうか。
問題が起こったときの基本原則のひとつは、「最初に戻れ」ということだろう。ということで、回路図をじっと眺めた。実際に組み立てたものと、金田氏発表の回路とどこが違うか。対策していった順番に書いていこう。一筋縄では行かなかったのだ。
(1)位相補正コンデンサの追加
よーく見ると2pFの位相補正(多分)コンデンサをつけ忘れていた。+5Vレギュレータにはこのコンデンサはついていない。おそらく金田氏も発振対策としてこのコンデンサを使いしたものと推測される。早速手持ちのSEコンを追加してみた。結果は、最初発振が収まったかに見えたが、時間が経過したらやっぱり現象が再現されてしまった。
(2)入力電圧の調整
-5Vレギュレータの負荷はかなり重いらしく、推測では200mAを軽く超えていると思われる。TDA1541Aのデータシートにによれば、一個あたり45mAを消費すると書かれている。+5Vと同じ消費量だ。しかし実際には、+5V側よりも消費量が多いらしく、2SC1161が手でさわれないほど発熱する。+側はそれほどでもない。レギュレータの入力電圧が8.5Vだから、少なくとも700mWのPcとなり、2SC1161の限界に近い。放熱器が必要となる大きさだろう。当然、hfeも低下することが予想される。そこで、トランスに110V端子があるので、AC100Vをこの端子につなぎ、レギュレータの入力電圧を7.5Vに落とした。
結果は。。即、発振した。むしろ問題が鮮明になったという印象だ。ということは、どうもこの辺りが怪しいにおいがして来た。
(3)2.2μFコンデンサの追加
もう一度オリジナルに戻って考えた。どこが違うか。まだあった。レギュレータの入力コンデンサには0.47μFが指定されている。しかし実機では手持ちの関係で0.1μFが使われていた。入力電源のインピーダンスが影響しているのであれば、0.1μFでは小さ過ぎるのかもしれない。そこで、これも手持ちの2.2μFタンタルコンデンサ(BP)を追加した。
結果は。。今度は、安定になった。オシロで観測すると、以前に比べておそろしく出力波形がきれいになっている。もちろん、高周波領域で数mVの変動はあるが、それは問題ない。実は、以前から発振していた可能性が高く、オシロで見た時はそれが正常なのだと勘違いしていたのかもしれないこうなると、音がどのように変化するか楽しみだ。
いろいろなことを試みて来た結果、いくつかの課題も見えて来た。±5Vレギュレータにかけている電源のリップルがどうも大きすぎる。レギュレータでは取りきれないで、リップルが出力にわずかながら観測される。レギュレータが悪いのではなく、平滑コンデンサが小さすぎるのだ。確か2000μF程度だったと思う。スリーブを取ってしまったので、正確な値はわからない。消費電流が大きいので、間に合わないらしい。
ということで、次の課題は平滑コンデンサの大容量化である。以前オークションで購入したブロックコンデンサがある。33000μF。これなら十分だろう。それも特殊用途に作られたらしく、電解コンデンサなのに四端子になっている。これに入れ換える予定だ。しかし、ここでも問題になるのがスペースがないということ。どうやって実装するか、またまたバラック配線になってしまいそうだ。
では、根本原因はなんだったのだろうか。
問題が起こったときの基本原則のひとつは、「最初に戻れ」ということだろう。ということで、回路図をじっと眺めた。実際に組み立てたものと、金田氏発表の回路とどこが違うか。対策していった順番に書いていこう。一筋縄では行かなかったのだ。
(1)位相補正コンデンサの追加
よーく見ると2pFの位相補正(多分)コンデンサをつけ忘れていた。+5Vレギュレータにはこのコンデンサはついていない。おそらく金田氏も発振対策としてこのコンデンサを使いしたものと推測される。早速手持ちのSEコンを追加してみた。結果は、最初発振が収まったかに見えたが、時間が経過したらやっぱり現象が再現されてしまった。
(2)入力電圧の調整
-5Vレギュレータの負荷はかなり重いらしく、推測では200mAを軽く超えていると思われる。TDA1541Aのデータシートにによれば、一個あたり45mAを消費すると書かれている。+5Vと同じ消費量だ。しかし実際には、+5V側よりも消費量が多いらしく、2SC1161が手でさわれないほど発熱する。+側はそれほどでもない。レギュレータの入力電圧が8.5Vだから、少なくとも700mWのPcとなり、2SC1161の限界に近い。放熱器が必要となる大きさだろう。当然、hfeも低下することが予想される。そこで、トランスに110V端子があるので、AC100Vをこの端子につなぎ、レギュレータの入力電圧を7.5Vに落とした。
結果は。。即、発振した。むしろ問題が鮮明になったという印象だ。ということは、どうもこの辺りが怪しいにおいがして来た。
(3)2.2μFコンデンサの追加
もう一度オリジナルに戻って考えた。どこが違うか。まだあった。レギュレータの入力コンデンサには0.47μFが指定されている。しかし実機では手持ちの関係で0.1μFが使われていた。入力電源のインピーダンスが影響しているのであれば、0.1μFでは小さ過ぎるのかもしれない。そこで、これも手持ちの2.2μFタンタルコンデンサ(BP)を追加した。
結果は。。今度は、安定になった。オシロで観測すると、以前に比べておそろしく出力波形がきれいになっている。もちろん、高周波領域で数mVの変動はあるが、それは問題ない。実は、以前から発振していた可能性が高く、オシロで見た時はそれが正常なのだと勘違いしていたのかもしれないこうなると、音がどのように変化するか楽しみだ。
いろいろなことを試みて来た結果、いくつかの課題も見えて来た。±5Vレギュレータにかけている電源のリップルがどうも大きすぎる。レギュレータでは取りきれないで、リップルが出力にわずかながら観測される。レギュレータが悪いのではなく、平滑コンデンサが小さすぎるのだ。確か2000μF程度だったと思う。スリーブを取ってしまったので、正確な値はわからない。消費電流が大きいので、間に合わないらしい。
ということで、次の課題は平滑コンデンサの大容量化である。以前オークションで購入したブロックコンデンサがある。33000μF。これなら十分だろう。それも特殊用途に作られたらしく、電解コンデンサなのに四端子になっている。これに入れ換える予定だ。しかし、ここでも問題になるのがスペースがないということ。どうやって実装するか、またまたバラック配線になってしまいそうだ。
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