マムシを退治してから出勤2020年07月22日 21時55分03秒

我が家は手稲山の麓にあるので自然には恵まれている。鹿もいればキツネもいるし、朝には野鳥のさえずりで目が覚めるから無粋な目覚まし時計はいらない。

しかしときには招かれざる客の訪問もあったりする。
自転車で出勤しようと玄関を出たら車庫前に何か茶色い丸いものが見えた。「おや、これは何かしら」と思って近づくとマムシがとぐろを巻いている。近づいても動こうともしない。

畑でベリーを摘んでいた妻を呼んで写真を撮ってもらっている間に、こちらは捕獲の準備をする。と言っても特別な器具があるわけではない。車庫を覗いたら柄の長いちりとりとほうきがあったのでこれを持ち出す。念のため長靴に履き替えて、飛びつかれても良いように防備を整えてから、おもむろにほうきで触れてみる。奴さんは舌をペロペロ出してばかりで動こうともしない。おそらくたらふくごちそうを食べたばかりで動けないのだろう。

これなら襲ってくる気配はなさそうなので、ほうきでちりとりの中に入れ、そのまま近くの公園に走り、山の笹の中に逃がしてあげた。妻はてっきり目の前で殺すと思ったらしいが、とてもそんな残酷なことはできない。静かにお引き取り願った。

数年前、隣家の玄関先にマムシが現れ、私が職場から帰ると妻がそのときの騒ぎについて報告してくれたことがあった。その家の女主人は血相を変えて近所のおじさんに駆除を依頼し、その方が汗だくになりながらスコップで殺処分したのだとか。

生きているといろいろある。