音が悪くなっていく?2007年07月29日 13時36分09秒

メインシステムとサブシステムの比較試聴実験の様子
 この一ヶ月間、メインシステムに関して、実は鬱々とした日々を過ごしていた。音が悪くなっていくという現象にぶつかった。何かをいじったわけではない。思い当たる節がまったくない。これには困った。

 最初は低音が出なくなるという現象から始まった。そのときは、バランスが変動したのだろうかと単純に考えた。チャンネルフィルターの減衰レベルを元に戻してみたりした。ところが、音像が遠くに引っ込んでいき、音楽が全く楽しくない。

 メインシステムはこんなに音が悪かったのだろうかと、思い悩んだ。一時は壊してしまおうかとも思った。気を取り直して、原因を絞り込むために次のような実験をした。

 メインアンプを交換してみた。サブシステムのSA-20,DACシステムを居間にもってきて、メインシステムのDACとつなぎ替えてみた。DAC近辺に問題があるのかないのか、これで判別できるはずだ。つまり、こんな比較だ。

(1)DAC(メインシステム)+SA-20+サブシステム・スピーカー
(2)DAC(サブシステム) +SA-20+サブシステム・スピーカー

 結果。問題が見つからなかった。逆にメインシステムのDACの優位性がわかる結果となった。さすがに物量を投入しただけのことがある。繊細感と情報量がうわまわる。一方、サブシステムは、メインシステムを聞かなければ、十分満足できるレベルである。

 ということは、問題はメインアンプに絞られてきた。さて、どこが悪いのだろうか。左右両チャンネルともに同じ現象であるということは、電源部が怪しくなる。だが、電源部には最近は何も手を入れていなかったはず。

 しばらく悩んだが、あるときふとおもいついた。というよりも、思い出した。初段定電流回路の電源である。数年前に、某オークションで落札した電解コンデンサをここに使っている。初段定電流回路の電源を他から独立させるために、回路を追加したのである。そのときは顕著は効果が認められ、満足した。そこに使っていたのは、ねじ端子とはいえジャンク品である。もしかしてこのコンデンサがへたってしまったのだろうか。何度も考えたが、原因としてこれしか考えられない。

 そこで、重い腰を上げて、昨夜この回路をはずすことにした。代わりに電池で-30V を与える構成にした。原因を絞るのが目的なので、バラック配線のままである。

 結果。予想通りだった。以前の深々とした音楽が戻った。音にもっとも大きな影響を与える部分に、信頼性がないジャンク品を使ったのがそもそもの誤りだった。システム設計の鉄則を犯してしまった。

 電池がなくなるまで、とりあえずこの構成で聞いていこう。最終的には、日ケミの電解コンとブラックゲートコンデンサで電源回路を構成したいと思っている。また、整流ダイオードには、通常のショットキではなく、メインアンプで好結果を得たCREEの低容量タイプを使ってみたい。これは、デジキーで入手可能である。