Reflektor +3.3V tweak2013年05月01日 22時02分02秒

 Reflektorの電圧設定部分から大容量コンデンサをなくすために、いろいろ試行錯誤している。私なりの工夫を凝らしてかなり改善されたかに見えた。が、世の中そんな単純なものではない。しばらく聴いているうちに、少し堅い部分が気になり始めた。

 原因は何か。これまでの経験から、エミッタフォロワのエミッタが十分にインピーダンスが低くなっていないのではないかと疑った。いつも言うようだが、こんな場合、コンデンサを並列に抱かせれば問題は解決する。それでは本末転倒。他の方法を探さなければならない。

 数日考えた結果、掲載した回路に変更した。エミッタに定電流接続したFETをつなぐ。シミュレーションによれば確かにインピーダンスは低くなる。これがどの程度音を改善させるのかは、聴いてみるしかない。

 クロック用水晶発振器の電源で試したみた。出てきた音を聴いてすぐにこれまでとは異なることに気がついた。予想通りの改善だ。うまくいきそう。

 一日おいて評価した後、問題がなければ他のレギュレータにも同じ変更を施すことにしよう。

 せっかくシンプル•レギュレータというふれこみで世に登場したReflektorだが、回路図だけを見るとかなり複雑になってしまった。痛し痒し。素子数を減らすことができれば良いのだが、多分これ以上難しいだろう。

Reflektor +3.3V tweak(2)2013年05月04日 13時14分06秒

 これまでいろいろ手を尽くして改善を試みてきたが、「2013 May 1st版」は結局満足な結果を得ることができなかった。音のエネルギーが高い方に偏り、固さが取り切れないのだ。そこさえなければかなりのレベルだという感触はあるのだが、残念だった。

 原因はほぼわかっている。コレクタグランド接続(エミッタフォロワ)した2N4403のインピーダンスが十分に低くないためである。定電流負荷を加えてインピーダンスを下げる努力をしたのだが、それでも不足した。

 いっぽう朗報もある。大容量電解コンデンサを取り払った音は透明感が秀でていて、これを聞くと電解コンは音を濁していたことがわかる。改善の方向としては間違っていないことだけは確かめられた。

 さて、では次の策はどうするか。バイポーラトランジスタで低インピーダンスを求めるのには限界がある。以前少し試したことのあるMOSFETをもう一度採用してみたい。
 DとGを接続して、電圧リファレンスとして使う案。シミュレーションではうまくいくように見える。ただしMOSFETの性能に極端に左右されるので、選択には注意を払う必要がある。

 現在5台のレギュレータに入れて評価中。

Reflektor +2.9V alternative2013年05月05日 22時28分09秒

Reflektorの電圧設定部にMOSFETを採用した回路、1.2Vレギュレータを除く6台にすべて投入した。エージングなしのままだとさえない音なのだが、24時間経過するとがらりと変わる。

 腹の底に響いてくるような音。それでいて細部にまで見渡せるような透明感。演奏のニュアンスがますますはっきりとわかってくる。キース•ジャレットがピアノの音に込めた心の思いが伝わる。こんなに真剣に演奏していたのかと、改めて感動する。

 音を比べるなら、従来の電解コンデンサを使う回路よりも優れていると確信する。ただし短所もある。細かな電圧設定ができない。高圧バージョンは不可能ではないが、あまり現実的ではない。使用するMOSFETが極端に限られる。なので誰にも勧められるものではない。

 しかし、ある程度ラフな電圧でもかまわないと覚悟を決められる人は、ぜひこの回路を追試していただきたい。なにしろ正規の電圧が3.3Vのところに2.9Vで使ってもすばらしい音が出てくる。最初は電圧のことは気になったが、音を聴いたらもうどうでもよくなってしまった(笑)

Reflektor Advanced +3.0V2013年05月09日 22時57分53秒

 電圧設定部分をMOSFETに変えて評価を続けている。聴いているうちにいろいろと不満なところが見えてくる。

 当初、寄生発振をさけるためにいろいろと部品を付加したのだが、どうもそのせいなのか、音が高域に偏り、聴いていて楽しくなくなった。初心にかえり、全部はずしてみた。

 ハンダ付け直後は、古い録音などはテープのヒスノイズが「さー」と耳につくほど高いところにエネルギーがよる。それでもやはり全部いらないものをはずした方が、良い。音に活気が戻った。しばらくこれで評価を続ける。

Reflektor Advanced +4.7V2013年05月09日 23時02分02秒

 同じく、こちらは+4.7V版。変更箇所は+3.0Vと同じ。