ver.7.0 アンプ回路図2008年01月03日 20時57分03秒

 新しい年を迎えた。この一年何としてきたのだろうとブログを振り返る。あちらに迷い込み、こちらで立ち往生し、なんと無駄な道を歩んできたことかと嘆息する。でも、「効率的な人生」などということがあるのだろうか。無駄なことのように見える失敗の積み重ねがあって、初めて大切な何かが見えてくる。そう信じたい。挫折を経験して、何か今まで知らなかった奥深い世界に近づくことができるのではないだろうか。

 と、ご託を並べてしまったが、昨年一年の総決算といえるDAC I/V変換回路を公表する。こちらはアンプ部。ver.6.0からは大幅な変化はない。初段プレート部に付した330pF。入力がバランスタイプになったことが変更点。

ver.7.0トランス入出力部回路図2008年01月03日 21時03分49秒

 こちらは標題の通りの回路図。入力トランスが追加されたところが大きな変更箇所。

ver.7.0のゲイン配分2008年01月03日 21時06分15秒

 テストCDを使って、ゲインを測定した。

 入力は1KHz(0dB)。
 アッテネーターは最大位置とする。
 測定は、おんぼろオシロの目盛り直読なので誤差は勘弁。

(1)入力トランス一次側:270mVp-p
(2)入力トランス二次側:150mVp-p
(3)出力トランス一次側:1.8Vp-p
(4)出力トランス二次側:3.5Vp-p

 入力トランス部が増幅ではなく減衰となっているのはアッテネーターの抵抗による。ここを100Ω以上の値とすると、増幅機能が活かされてくる。

 アンプと出力トランスの総合ゲインは27.4dB程度となる。これがバランス出力とすれば、+6dBとなる予定。ということは、ちょっと改造すれば、メインアンプは0dBでゲインは間に合いそう。問題は音量調整の方法。


 あと、使っていて気になったのは、入力がアースから浮いているため、ノイズが載ること。とりあえずDACからの入力方チャンネルのアースをコイルをとおしてアンプアースに落とした。根本的な解決方法を考える必要があるかもしれない。

Ver.7.0に手を加える2008年01月05日 22時21分05秒

 7.0を発表したばかりなのに、もう手を加える。

 ゲインを測定していて、これはかなりバランスが悪いときがついた。入力トランスで減衰させるなど、もってのほか。S/Nが悪くて当たり前。音も必ず悪影響を受けているはず。

 特に気になるのは、二次側抵抗を低くしすぎると音に抑圧感が出てくることを以前に経験している。入力トランス二次側は十分に高い抵抗で終端すべきなのだ。

 では音量調整はどうするか。出力トランス二次側にアッテネータを入れるのが順当だろう。以前、サブシステムでもこうしていた。

 ということで、早速実験してみた。入力トランスの二次側抵抗を560Ωとした。こうするとDAC側の電圧が510mVp-pとなる。これ以上高くすることはできない。詳細回路図は後ほど掲載予定。

 で、音はどうか?確かにこちらの方が正解。Ver.7.0では高音に偏り、突き刺さる音がどうしても取り切れなかった。エージングが進むと音がだんだん悪くなるという最悪の状態。気持ちが暗くなっていた。
 ところが今回の変更で、大分方向性が見えてきた。まだエージングしていないので、くせがある。表情がまだ一面的になっている部分がある。今後どう変化するのか楽しみ。

音量調整2008年01月09日 13時07分35秒

 家族が一緒の時はボリュームを最低レベルに下げて聴く。ところが、そうなると音が痩せてしまう。この現象は、これまで多くの方々が報告されている。

 この現象を回避するために定インピーダンスアッテネータが効果的であることもすでに報告されている。しかし、もっと他の手段がないか考えた。

 アンプの二段目は電流出力アンプである。それを12KΩの抵抗で電圧に変換している。この抵抗値を変えれば音量調整ができる。この方法もすでにメーカーなどが採用している。しかしそのままでは、4連ボリュームが必要となる。

 もっとスマートな方法はないか。それについては、次の欄で報告する。