朝里峠一周コース 腹圧について2021年07月27日 21時09分50秒

7月26日 この日の最高気温は31.4℃。7月16日からほとんど毎日30℃越えの毎日。いつまで続くのだろうか。

この日、午前8時30分に出発。小樽方面に向かうと、珍しく追い風基調。日差しは強いが、風が涼しく感じられて、赤信号で止まらない限り暑さを意識する場面は少なかった。

今回のテーマは「腹圧」。
YouTubeで「為末大学」を拝見したのがきっかけ。これまで雑誌やトレーニング本などを読んでも、「腹圧をかけろ」とか「腹圧を意識したペダリングが重要」と書かれていても、では「腹圧をかけるとは具体的にどのようなことか」について、納得のいく説明に出会ったことがなかった。身体の深い部分に関わることを第三者にも理解できることばに表現することがそれだけ難しいということなのかとあきらめていた。

ところが為末先生は、自分の身体を通して体験したことを実にうまく、まさに腑に落ちるようなことばで表現してくれるような気がして、思わず聞き入ってしまう。すらすら理路整然に、快刀乱麻のごとく明快に語るというのではない。その反対で、ときには言いよどみながら、決めつけるのではなく、表現を探し求めながらことばを選んで淡々と語ってくれる。

とにかく動画を見たら試したくなる。それで腹圧を意識しながら走ってみることになった。

ペダリングといえば、足首がどうの、膝がどうの、ハムストリングが、大腿四頭筋が、と細かく分解して各部の動きに焦点を当てながら考えることが多かったのではないか。今回はそうではなくて、腹圧がすべての出発点と考え、お尻や足の動きは、その結果として自然に動かされていく。そんなふうに意識してみた。

腹圧がかかっているかどうか、一番わかりやすいのが腰痛である。これまで腰が痛くなるときは調子が悪いときというようにあきらめていた。しかし、正しく腹圧がかけられているのであるなら腰の痛みがなくなるはず。

それで結果はどうであったか。すぐにうまくいくはずはなく、腰の痛みは若干感じられた。でも、なんとなく腹圧をかけながら身体の中心から力を出していく感じはわかってきたかもしれない。その結果、最後まで足が売り切れず、持続できる印象が残った。

ということでリザルトは3時間26分28秒。石山通に出てから、追い風基調になったことで、だいぶタイムロスを防ぐことができた。

もう一つ気がついたこと。朝里峠を越えてからのくだりはいつものように向かい風。これまでは、速度をそれなりに維持しようとすると体力を消耗してきた。しかし今回は苦しいという感じがしない。国道に出てからも向かい風は続いた。そこでもがむしゃらにがんばることなく、それなりの速度が出ていた。これが腹圧の効果だろうか。

うまくペダリングができているときは、からだの芯がぶれず、頭の位置がほとんど動かない。しかしきつい登り坂などになると、体幹の弱さが出てきて、疲れてくるとからだがぶれていく。今後はそこあたりが課題になりそう。

Jantzen Audioの空芯コイル2021年07月27日 21時50分04秒

その後のGaN単段アンプ。ソースフォロワに変更した効果は劇的で、聴く者の心を深いところから揺り動かす筋肉的な力と繊細さがまったく矛盾せず調和しながら統一されていて、どこにも不安なところや期待を裏切るようなところがなく、音楽が持っている夢見るような美しさを表現する。
オオカミ少年のようで申し訳ないが、今後これを超えるアンプを自分の手で作れるとはとても思えない。

ところで空芯コイルである。
初めての手巻きコイル。ガラ巻きではありながら、こんな音が出るのだから作った本人が驚いている。
しかし、人の声を聴くとわずかにかすれることがあり、やっぱりなんとかしなければと思っていた。

もっとしっかりしたものを手巻きで作ろうとすれば、どうしても剛性のしっかりした巻線機が必要となり、初期投資もばかにならない。コストとできあがりの品質を考えたら、結局メーカー製のほうがメリットがある。

いろいろ考えた末に、北欧にあるオーディオショップ経由でJanzen Audioの空芯コイルを入手した。かなり特殊なものなので在庫などあるはずもなく、注文を入れてからの工場生産となり、およそ一ヶ月して送られてきた。

仕様はL=100mH DCR=12.61Ω。ずしりと重い。実際にDCRを測定したら個体差がほとんどなく、かなり精密に作られている印象。ただし、エポキシ樹脂などで固めているわけではないので、巻きの端に少し衝撃を与えると、崩れかかる。実際、届いたときは梱包が不完全だったために、巻きが一部崩れかかっていた。

このままでは不安が残るので、表面に二液性のエポキシ樹脂剤を塗布して固めた。表面が白っぽく見えるのはそのためである。

写真は定電圧電源で電流を流してエージングしている様子。

SA-20の筐体を使って作り直すときに、このコイルを使いたいと考えている。
しかし、この暑さである。当分半田ごてを持つ気分にはならない。涼しい風が吹く頃、着手することになるだろう。