金田式DAC2008年02月26日 13時22分25秒

 遅ればせながら、本屋さんに言ってMJ3月号を買ってきた。金田氏がDACの製作記事を発表したことについては聞いていたので、興味があった。デジタル部を見て驚き。こんなに簡単にできちゃうのか。今やデジタルフィルターさえ内蔵されているなんて、知らなかった。TDA1541Aはもう化石のような存在なのかもしれない。LR信号を分離するためにどれだけ苦労したか。それも今は昔である。

 音がどの程度のものかは聴いてみないとわからないけれど、はっきりと予想されることが一つだけある。ジッターである。クロックはプレーヤーから送られてきたデジタル信号から復元しなければならないし、CS8416のPLL精度に依存せざるを得ない。ジッターがどれほど音の鮮度を汚してしまうかは、聴いたものでなければ納得できないだろう。
 もっとも今回の記事は第一号である。最初からジッター対策まで網羅したら、かなり高度な内容になってしまう。この件は、今後のバージョンアップで予定しているのかもしれない。

 それから気になるのは、PCM1794の出力信号をそのまま帰還アンプに入れても大丈夫なのかどうかという点。少なくとも私が実験したときは、耳が痛くなるような悲鳴が聞こえてきてすぐにやめてしまった。徳久氏が唱えるように、きちんと高域周波数をカットしてから入力すべきだと思う。もしくは、無帰還アンプとするか。私は後者の方を選択し、これが正解だと考えてはいる。もちろん、いろいろな正解があってよい。

 それからDSCアンプの存在も気になる。ここは一気にトランスで合成してしまえば簡単。DACに片チャンネル3個のアンプを使うのはどうも大げさすぎるような気がするのは私だけか。もっと、シンプルな方法を考えたくなる。しかしこれもトランスを極力廃するDCアンプ思想にこだわるが故のもう一つの正解なのかもしれない。
 以前、マルチチャンネルで聞いていたとき、アンプの台数が増えれば増えるほどトラブルの数もそれに比例することをいやでも体験し、それ以来シンプルであること信条としてきた。トラブルが少なければ、それだけ緊張感なしで音楽に没頭できる。これはとても大切なことだ。

 今は、DACからパワーアンプまで片チャンネル2台しかアンプ部分がないシステムで聞いている。途中トランスが入っているので、たとえ前段にトラブルがあっても、直流的な被害は少なくとも後段には及ばない。これも安心できる。

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