Improved Reflektor-D with LU1014D (5)2015年03月28日 21時19分21秒

その後、いろいろ手を加えた結果、現状の回路はこのようになった。変更点は以下のとおり。

1)カスコード・トラを2N3634とした。あまり聞いたことがない品番である。もうとっくにディスコンになったモトローラ製のキャンタイプ・トラである。性能から言えば2N4403でも良いのだが、味付けのためわざわざ取り寄せてこれにした。別にこれでなければならないということではないので、好みで決めて良い。

この2N3634、金メッキ足である。作りに金がかかっている。最大コレクタ電流が1Aという中信号トラにもかかわらず、Cobは10pFとかなり小さい。おそらく中身にもかなり金がかかっているに違いない。

2)カスコード・トラのベース電位を与えているのは二個のダイオードである。その電流を、従来はFET定電流回路で与えていた。しかし、Vdsがギリギリでほとんどゼロに近い。それで抵抗一個に替えたところ、こちらのほうが透明度が高いことがわかった。

3)問題なのは、その抵抗値。シミュレーションによれば10KHzの歪率を見れば15KΩ前後がベストと出た。しかし、周波数が高くなると、むしろ10KΩ以下が良いとわかった。それで、手持ちの関係で10KΩ(アナログ系)5.6KΩ(デジタル系)とした。ここは抵抗の質に敏感に反応する。それでVARである。

で、音はどうなったか。
エージング24時間ではまだ荒さが感じられる。もう少し時間をかけて評価してみよう。

最近は、YouTubeで志ん生の落語を聴くのが日課となっている。志ん生の声を聴いただけで電源の質を判定できるのだから面白い。

【付記】
今回から回路図はLTspiceで書くことにした。BSchも良いのだが、どうしてもガラパゴスの感は拭えない。慣れてくるとこれも扱いやすい。

Improved Reflektor-D with LU1014D (6)2015年03月28日 21時50分52秒

現在の様子。

左側に2N3634が見える。その手前側にVAR抵抗が2つ見える。これはまだR7=10K+5.6Kとして直列接続したときの名残である。現在は変更されている。

表に見えない部品はすべて裏面に実装している。