我が家にもNASがやってきた2014年10月31日 22時23分26秒

このところDACの調整が続いているが、一方で全く新しい動きもあった。

妻は毎日朝から晩までパイプオルガンの練習に没頭している。万が一にもシステムが故障して練習できなくなれば、絶望のどん底に突き落とされると、不安を漏らす。PCがクラッシュしても、すぐに復旧できるようにして欲しいとの要望が以前から出されていた。要するにバックアップシステムを構築せよとのご下命である。

以前であればバックアップシステムなど高嶺の花であったが、いまや破竹の勢いの普及ぶり。いろいろな候補から選んだのが、QNAP TS-220。ハードディスクは3TBを2台用意した。もちろんREDシールである。

セットアップは、最初でつまずいた。QNAPが悪いのではなく、我が家のワイヤレスルーターの設定が原因。これがわかったら後は早かった。あっという間に設定完了。

20年前だったら、Linuxの知識を駆使し、viエディタで設定を入力し、いちいちコマンドを打ってシステムを構築したものだ。高いスキルがなければできなかった。それが今や手取り足取り、かゆいところに手が届くがごとくにすばらしいメニューが用意されている。なるほど世間での評判が高いだけはある。買ってよかった。

さて、NASをバックアップだけに用いるのはもったいない。iTunesのライブラリをNASに構築するのは当然であろう。これも簡単にPC内蔵のHDにあったデータをNASへ移行ができた。

世間では、PCオーディオに NASを使った場合、音質の変化があるというのが常識らしい。音の良いNASまであるというのだから驚いた。ところが我が家では、NASに移行しても音の変化を感じ取れなかった。少なくとも悪くなったという印象は全くない。

3つの理由が考えられる。(1)単純に耳が悪いため (2)我がシステムのレベルが低いため (3)まだ認知されていない要因がある

(1)や(2)とは思いたくない。(3)ということになれば、最も有力なのは、アイソレータによるグランド分離ととマスタークロックによるリクロック、この二つではないかと推測している。

音楽を楽しみながらふと思い出す。アナログ時代は、レコードという媒体があって指で触れ、目で見ることで音楽と物とを具体的に体感することができた。

それがいまや具体的に触れられる媒体が存在しない。データは電波を通して空中を伝わってくる。なんとも不思議な気分だ。こんなことを言っているようでは、そのうち時代に取り残されていくことだろう。