音量調整(2)2008年01月09日 21時16分21秒

 2段目は電流出力となる。12KΩの抵抗で電流から電圧に変換している。ブリッジ動作なので、この電流出力が非反転出力と反転出力の二箇所ある。音量調整は、非反転出力と反転出力の抵抗の間を可変抵抗で結ぶことによっておこなう。等価的に電流ー電圧変換抵抗の値をコントロールしていることになる。ボリュームをゼロに絞っても、電流出力動作なので問題ないはず。

 早速回路変更を行った。2連ボリューム(20KΩ)を取り出してきて、これを結線する。今まで使っていたYAMによるアッテネータは役目を終えた。

 結果。半田付け直後だから、当然高い方にエネルギースペクトルが偏ってはいるが。。これはただものではなさそう。(いつも大げさな驚きからはじまるのがはずかしくなるけれど)音の実在感が増している。もちろん課題であった音量を絞ったときの音痩せもない。これまで聞き落としていた音が掘り起こされる。

 高い方に偏っているが、耳が痛くならないということは、回路が悲鳴を上げていない良い証拠。リズムに体が自然に動く。

 逆に言えば、ポテンショ型ボリュームがいかに音を悪くしていたか。それをきらって、わざわざI/V変換抵抗を切り換えて音量調整しようという発想が出たのだと改めて思い出される。

 明日になってエージングが進んでどう変化するかが楽しみになってきた。

Ver.7.1入出力部回路図2008年01月10日 20時29分19秒

 前回からの変更点は、入力トランスの二次側抵抗の値の変更。出力トランスの二次側にあったアッテネータを固定抵抗に変更。

<訂正>
 出力トランスの一次、二次が逆になっていたので訂正します。
 (2008年1月17日)

Ver.7.1アンプ部回路図2008年01月10日 20時35分10秒

 前回からの変更点は、ボリュームを追加したこと。

Ver.7.1の音2008年01月10日 20時39分19秒

 一日経過するとずいぶん音の様子が変わる。重心が低くなってきて、地に足がついている。リラックスしながら、そして豊かな気分になりながら音楽に身をゆだねることができる。こんなにも変化するものなのかと、作っている自分が信じられない。

 最初はボリュームの材質が悪影響を及ぼすのではないかと心配したが杞憂に終わった。もうこれで十分と思える。深くて豊かでたおやかで余裕をもって音を奏でる。表情が本当に豊かでうれしくなる。こんなすばらしい音が出ていることを誰かに感謝したくなる。苦労を重ねてきて本当に良かったと思える。

 世界のトップと言われた演奏家たちがどれほどのすばらしい技術を巧みに使いこなして歌を歌い楽器を奏でているのか、今まで聞き取れなかった音が微細に聞き取れるようになった。
 ただ解像度が高まったというのではない。音楽のダイナミックスが高まったので、感動も倍増する。

 生きていて良かった。こんな音に巡り会えたのだ。

BTLアンプの構想2008年01月11日 20時23分16秒

 Ver.7.1の成功に気をよくして、すぐに次の構想が頭の中に湧き起こってくる。まずDAC I/V変換アンプの次のバージョンはこうなるものと予想している。

(1)現在出力トランスが使われているが、これをはずす。
(2)出力トランスをドライブする必要がなくなるので、エミッタ
   フォロワははずす。
(3)出力は2段目のコレクタ部分からとする。(電流出力アンプ)
(4)このままでは、出力は0Vとはならないので、2段目は定電流負
   荷として、出力電位を0Vとする。音量調整機構は変わらな
   い。

 そして、このうしろにつながるパワーアンプは、
(5)ゲインは0dBとし、回路は氏家アンプを参考にする。出力段は
   手持ちのFETとする。どうしても過去二度にわたる熱暴走破壊
   のトラウマがあるので、安全で安心できる素子を使いたい。

 現在の構成を大きく変えなくても、必要な電圧振幅は得られると考えている。非常にシンプルな構成で我ながら気に入っている。今年の夏頃までには実現したいと考えている。

 なんとかCounterpoint SA-20を追い越したい。これが目標。