FN1241 Analog Power Supply & Reflektor-D (2)2014年11月05日 20時54分32秒

24時間経過してもう一度聞き直してみる。文句なしですばらしい。
今まではなにをやっても耳に突き刺さるような刺激的な音が取りきれなかった。それが、今はすっかり取り除かれた。

その結果は、嫌な音がしなくなったということにとどまらず、全体に透明度が増し、前後方向で言えば奥行きが遠くまで見通せるが如し、上下方向で言えば地の底からエネルギーが湧き上がるが如し、左右方向で言えば(ちょっと古いが)シネマスコープサイズの映画を見るが如し。

試聴のためにと、普段あまり聴くことのないベーム指揮「田園」をかけてみたら、耳が釘付けになってしまた。オーボエが静かに奏でるその歌声があまりにも美しく、演奏者の心が伝わってくるではないか。

なにもは配慮せずにつないでいたパスコンがこれほど音楽を破壊していたのか、パスコンひとつでここまで激変するものなのか、ただただ驚いた。

さて、これまでの経験から、デジタル電源もアナログ電源も音に対して全く同じ振る舞いをすることがわかっている。当然次は、FN1241のデジタル電源に手を付けることになる。

ただし、これまでと違うのは、デジタル電源には多数のICがぶら下がっており、それぞれの電源ピンにパスコンが接続されていること。ちょっと工夫が必要かもしれない。

ところで、今回の改良によって音の重心がとてつもなく下がり、いわゆる「沈み込む音」が目の前に雄大に広がるようになったのはいいのだが、コントラバスの強奏時にウーハーが空振りするようになってしまった。

使っているウーハーはScanspeak 18W8545で、たかだか6.5インチ口径なのだから無理もないといえばそれまで。そろそろスピーカーシステムが限界に近づいてきているのかもしれない。