Circlotron3 見えてきた次なる課題2019年08月27日 12時55分15秒

終段に用いているGaN素子(GS66502B)のG-S間抵抗をVARに交換してすばらしい音が出ることを確認。その後、エージング期間に入り、感動の薄い音になってしまった。いつものことなので、ここはひらすら忍耐。ここにきてやっと本来の音に戻りつつある。

さて良いことずくめに見えているCirclotron3であるが、実は憂鬱な事実が発覚した。
ほぼフィクス状態になったのでPanasonicのオーディオアナライザVP-7723Aを使ってひずみ率の測定をしたのだが、いささかがっかりするような結果になった。

THD+N(%)
出力 100Hz 1KHz 10KHz
0.45W 0.270 0.168 0.206
1.4W 0.505 0.365 0.424
4.5W 1.14 1.02 1.06

いずれの数値もシミュレーションに比べて3〜4倍程度悪い。
その原因についてはいくつか考えられる。
その一つは電源から侵入するノイズ。測定はEMIフィルタを入れる前に行っていた。
そしてもう一つの原因。
これは予想していなかったわけではない。シミュレーションは、同じ品番であればすべて特性が一致していることを前提に計算を行う。しかし現実には、すべての素子にはばらつきがあり特性が一致することなどあり得ない。この特性の不一致がCirclotron3で特に影響を与えるのがカレントミラー部であることはわかっていた。本来ならば素子を選別しなければならない箇所である。しかし今回はそれを省略。表面実装部品を使ったこともあって、選別が非常に面倒であったことが理由。とにかく動くことを優先した。

積極的な見方をするなら、無選別でもよくぞここまで素晴らしい音が出るものだと言えなくもない。とはいえ、このままではCirclotronが持っている本来の実力を出し切っていないのは明らか。そこで次なるステップに進むことになる。

対策。面倒なカレントミラー回路を使わずに、もっとシンプルな形でWE420AとGS66502Bを結合できればこの問題は解決する。それが可能かどうか、まずはKT88ppアンプで実証する予定である。

KT88pp 回路図(暫定版)2019年08月27日 14時08分15秒

Dynaco Mk3のシャーシとトランス類を使ってKT88ppを作っていく。出力段はウルトラリニアをするが、それ以外の回路はすべて手を加えたオリジナルである。
回路図を見ておわかりの通り、初段と出力段が直結であるところに大きな特徴がある。

まずはアンプ部。
回路説明はまた別のコラムで行う。
次に定電圧回路。
プラマイで計4つの出力を出す。初段と出力段が直結なので、電圧変動がアイドリング電流に与える影響が大きい。そのためこのような措置が必要となる。
最後に電源関係。
コンデンサ類はすべてフィルム系を使い、電解コンデンサは使用しない。

U市への旅2019年08月27日 19時04分58秒

24,25日の二日間、北関東のU市に妻と一緒に小さな旅をした。
息子夫婦のところに6月に生まれた子供に会うためである。私はすでに7月に会っているのだが、妻はまだ。行く前から期待と不安でドキドキしていたようだ。

まず格安航空会社の飛行機で千歳からS市へ。昼食はその町で有名な牛タン定食。ところが今回ははずれ。今度食べるときは、きちんと店を選ぼうと妻と一致した。
腹を満たした後、新幹線でU市へ。
妻は孫と感動の初対面。
帰り際に息子一家の記念撮影。
ますます先が見通せなくなっていくこの世界だが、末永く幸せになってもらいたいものだと親として願うばかりである。