スペクトラムアナライザ2020年03月20日 13時49分54秒

HPのスペクトラムアナライザを格安で入手した。格安の理由は、ご推察の通り故障品だから。スイッチを入れても画面にはノイズは出ても信号が出力されない。

HP/Agilentはユーザーズマニュアルはもとより、詳細なサービスマニュアルや調整マニュアルを公開していて、こんな場合に非常に助かる。おまけにYoutubeにはスペアナの修理方法がアップされていて、資料には事欠かない。

画面に表示されるエラーコードから故障箇所はYIGとほぼ特定できた。ただしこの製品はとうの昔にディスコンになっているので正規の部品は手に入らない。たとえ手に入ったとしてもかなり高額であろう。幸いにしてeBayには中古のYIGが出品されていて(もちろん動作品)、これを送ってもらうことにした。
写真は故障しているYIG。

YIGの交換はそれほど難しくない。ただGHz帯の高周波を扱うので、同軸パイプに触れるときは慎重になる。交換が終わり、祈るようにしてスイッチを入れる。信号が見えたときはホッと胸をなで下ろした。これで「安物買いの○○失い」にならずに済んだ。

昔、仕事の上でHPの測定器に触れる機会があり、あのとき以来HPには特別な憧れがあった。外装ケースを外し、中の構造を見たときは目をみはった。メーカーの技術力は筐体の構造を見ただけでもうかがい知ることができた。
発売当時は新車が買えるような値段だったのもうなずける。

余談であるがスペアナでネット検索していたら、中東で戦争あってそれが終わり米軍が撤収するとき、大量の測定器類を放置するのだとか。それを現地の人たちが拾い集め、業者が買い取り巡り巡ってオークションに出回るのらしい。そのようなものは中を開けてみると、大抵非常に細かい砂が出てくるのだそうだ。

今回のYIGはイスラエルから送ってもらった。取りはずすときに乱暴に扱ったのか表面に少々傷があったが、外見を見る限りホコリはほとんどなかった。

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