C3g+300B SE アンプ 高負帰還に戻す2022年08月09日 20時52分34秒

「やっぱり低負帰還だよね」と言った舌も乾かぬうちに、なんだか不満が出てきた。聞いていて、訴えてくるものがなにか足りない。高負帰還アンプが懐かしくなってきた。

しかし、そのまま高負帰還に戻すわけにはいかない。つきまとう抑圧感が課題となる。そこで思い起こしたのが、かのQUADⅡやマランツ7プリにも使われている正帰還手法である。

いろいろ試行錯誤した結果、次のような回路となった。
回路図にある番号の説明。

① 二段目のソースから初段のカソードに正帰還をかけている。
1.5MΩなのでごくわずかな量にすぎないが、それでも抑圧感を払拭するのに偉大な効果がある。
②出力トランスの一次側。これまでは一方をグランドに落としていたが、これを300Bのフィラメントに接続する。
これが予想外に効果を発した。音の姿がちがう。これを聞いて初めてこれまでの音の欠点が浮き彫りになる。
実を言うと、最初はただ接続を変更すれば終わりだろうと思ったら、見事にモーターボーディング(超低域発振)が起きて使えない。いろいろ手立てして、結局これが次の対策となった。
③NFB回路。これまでは出力トランスから直接戻していたのを、Cを挿入してDCを切るようにした。これでモーターボーディングはおさまった。
④高負帰還にするとどうしても位相補正が必要となる。音を聞きながらCの値を決める。

次に測定篇。
まず歪率。
7月11日の記事に掲載した歪率のグラフと比べると、かなり挙動が異なる。

次に周波数特性。
10Hz近傍の盛り上がりが気になる。もう少しフラットに近づけたい。これが残された課題か。

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