ラジオ技術95年8月号 伯耆陽治氏2016年09月22日 18時06分23秒

300Bシングルアンプに関して、本棚にある過去の文献を漁ってみる。

玉石混交の中にも、キラリと光る宝が見つかる。その中でも白眉と思えるものの一つが表題に掲げた記事。記事のタイトルはこんな書き出しである。
「●製作例のデータ調べに2年 ●素子や回路の追実験に3年
トランスを2段スタックで使った 300Bシングル・ステレオ・アンプの製作」

タイトルを見ただけでも内容の濃さが想像できる。事実、記事の内容は実に示唆に富んでいて興味が尽きない。

回路図を見るとWE91Bにほぼ忠実でありながら、WE310Bのバイアスのかけ方や、トランスの使い方に特徴を持たせている。とくに目を引いたのが、WE310Bの負荷抵抗値に関する言及箇所。

「WE310Bの負荷抵抗値等は音に対して大きく影響します。好みの音となるのはかなり狭い範囲だけで、範囲外では凡庸な音となってしまいます。たとえば、f特を延ばそうとして負荷抵抗の値を下げるのは、(中略)音が論外なものになってしまいます。」

多くの作例が抵抗値を下げる方向を目指していることに対する強烈なアンチテーゼである。おそらくWE91Bの真髄のひとつはここにありそうな気がしてならない。

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