メインシステムのI/V変換2007年02月18日 13時36分18秒

 サブシステムの成長ぶりには目を見張るものがある。メインシステムを追い抜いてしまい、最近はサブシステムでしか音楽を聴いていない。ここまで来るとどうやってメインシステムを立て直したらいいかと考えなければならない。一頃は、いっそのことメインシステムを捨ててしまおうかと思ったが、それはあんまりなので思いとどまった。やはり、やれるだけの努力を注ぎ込んでから結論を出すべきであろう。

 ということで、メインシステムの改造に取りかかった。サブシステムで大きな成功を収めた抵抗ートランスI/V変換を何とか踏襲していきたい。前回はあえなく敗退してしまったが、それは真空管式反転入力アンプに原因があることがわかっている。今回は、これをはずして純粋な抵抗ートランス方式を実現したい。

 サブシステムでは何も問題にならなかったが、メインシステムで避けて通れない問題が一つある。出力インピーダンスである。メインアンプの直前にCRを使った6dB/octのチャンネルデバイダが搭載されている。そのため、可能な限りI/V変換の出力インピーダンスは低いことが望ましい。シミュレーションをかけてみると、最低でも500Ω以下。できれば300Ω以下であることが望ましい。でないと、チャンネルデバイダの出力が乱れてしまう。

 そのような条件下で、インピーダンス比が1:100のトランスを使おうとしても、どうしても出力インピーダンスが高くなってしまい、実現困難である。もっとインピーダンス比が低いものでなければならない。幸い、4パラDACの出力が大きいので、それほど大きな昇圧比はいらない。1:2程度でも良いくらいである。

 最初は、そのようなトランスは購入しなければ手に入らないと思っていた。やっぱりLundahlかなとも考えた。そうなると30,000円の出費である。手に入れたとしても本当に望むような成果が得られるのか不安がないでもない。

 そんな中で、身近なところにこんなトランスがないだろうかと探していたら、あった。サブシステムに使っているマイクトランスは,
ただでいただいた16チャンネルミキサーからはずしたものである。その回路図を見ていたら、ミキサーの出力ユニットにトランスを使っていることがわかった。インピーダンスは一次40Ω、二次600Ωと書いてある。このユニット、幸いにして故障していて使っていない。早速ミキサーからこのユニットをはずした。写真がその姿である。

 サイズは、41X34X24mm、重量 128g。予想以上に大きい。そして重い。小型の出力トランス程度の大きさである。いかにもいい音がしそうではないか。一次側のDCRは7Ω。二次側はスプリットになっていて、同じ巻き線が二回路ある。それぞれのDCRは101Ω。並列にすればこの半分になる。DCRの低さも申し分ない。

 10KHzで実測すると、昇圧比は1:2.4、インピーダンス比にすると
約1:6程度になっていることがわかった。まさに考えていた用途にぴったりである。驚いたことに10Hzでもほとんど減衰せず、5Hzで少しずつ減衰し始める。きわめて広帯域なトランスである。高域側も、極端なピークがなく素直である。

はずしたトランス PO-4006012007年02月18日 14時10分37秒

 間近に見たトランスの姿。比較するものがないのでわかりにくいが、ずしりと手に重い。年数が経過している割には、表面の光沢もそのままである。

 トランスは、電解コンのように生ものでもないし、半導体とは異なり、故障率が極端に低い素子である。何年たってもユーザーの期待を裏切らない。信頼性は抜群である。

抵抗ートランスI/V変換 Ver.5.02007年02月18日 14時37分37秒

 新しく入手したトランスを使ってI/V変換回路を作った。バージョンはVer.5.0まで上がってきた。抵抗の数値などは、今後手直しする可能性がある。現状でR1=47Ωは少し高すぎるように思う。二次側は二つの回路を並行接続している。

 さて、その結果だが。。。
 サブシステムですでに経験しているのだが、全くこれまでのものに比べて音の出方が異なる。エージングされていないので、高音が耳に刺さってくるのはしかたがない。低音がもりもりと出てくる。座っているソファがびりびり振動してくる。足の裏からもその振動が伝わってくる。決してボリュームを上げているのではない。ごく普通の音量なのにである。

 ノイズがなくなったのも気持ちがよい。「サー」という真空管からのノイズが消えた。それからどうしても退治できなかったハム音もない。トランスによって、左右のアースループが分離されたからである。心なしか、メインアンプのドリフトも安定したかもしれない。

 エージングが進んだら、また報告しよう。メインシステムはやはりサブシステムとは違うことだけは確認できた。サブはどんなにがんばってもサブの地位にとどまっているだろう。メインシステムから出てくる音には、物量を投入したことによる余裕が感じられる。