シングルスピード・バイク その後2021年03月18日 18時08分50秒

市内一周コースの途中でチェーントラブルを起こしたシングルスピード・バイクのその後について。

チェーンテンショナーが壊れた理由はわかっていた。
三本ローラーに乗っていたとき、デフォルトでは歯飛びが起きたので、テンショナーを強くねじってチェーンを押さえつけるようにした。ところが強くねじりすぎたために、テンションをかけているバネが支点から外れてしまった。
大がかりなことはしたくない。小手先で症状の改善を図ったのだが 結局、それがいけなかった。走行中にまたはずれてしまった。

もっと根本的な対策をしなければならない。さてどうするか。
歯飛びする原因は二つある。一つ目。テンションが弱い。二つ目。バネを押さえる支点が甘い。

対策その1 もっと強いバネに交換する
と言っても、同じサイズのバネがあるわけがない。そうなると自作するしかない。2mmのピアノ線を買ってきて、自分で巻いてみた。それがこの写真。一番左がもともとついていたもの。ほかの三つは出来損ない。こんなわけなので四つ目も不出来であったが、なんとか無理矢理テンショナーに入れ込んだ。

対策その2 バネが支点から抜けないよう、新たに穴を開けた。写真では見えにくいが。
先ほど試走した限りでは、歯飛びは起きなかった。ただかなりアバウトに作ったものなので耐久性があるとは思えない。長距離を走っている途中で壊れたら目も当てられない。信頼性がなければとても使う気になれない。そこで、シマノのテンショナーを買うという結論に落ち着いた。

シングルスピードは初めてなので、いろいろあるだろうということは覚悟していた。なにごとも身銭をきらないと本当の勉強にはならない。

そこで恥かきついでにもう一つの失敗談。もとはと言えば、チェーンが必要以上に長いのが原因なのだから短くすればよい。そこで半コマリンクを使ってみた。うまく短くなったと喜んだのもつかの間。チェーンリングがまわらないではないか。
シマノFC-RX600クランクはいわゆるナローワイドである。調べてみて初めて半コマは使えないことがわかった。遅すぎ。

最後に明るい話題(?)
ハンドルはステム一体型なので、ライトを取り付けようとすると専用アタッチメントが必要となる。いまや手軽な値段でカーボン製が手に入る。写真がそれ。
上に付いているのがXOSS G。いわゆる格安GPSサイコンである。使ってみると実に手軽。ただ、トンネルでは使えないらしいから朝里峠一周コースは正確な測定はできない。まあ、サイコン不要論をぶち上げた者にはそんなことはたいしたことではないか。

GaN単段アンプ コイル巻き2021年03月18日 20時24分11秒

さて、一番最後に残った課題がコイル巻き。いろいろノウハウがあるだろうということは、ずぶの素人でも予想はできる。これも身銭を切って学ぶしかない。

しっかりとしたものを作りたければ、旋盤なみの剛性を持った巻線機が理想だとはわかるが、コイルを巻いたこともない者が最初から用意するわけにはいかない。今回は、とにかくコイル巻きのノウハウを学べればよしとして、目標は高く置かないことにした。

まずは肝心の巻線機。
板きれは車庫にあったものを探してきた。ほかの金具はホームセンターで調達。手前のボビンがオヤイデから購入したときに巻かれていたもの。奥にあるのが巻いた後のコイルの姿。
直径11mmの中空パイプにコイル長さ20mmで巻いていく。できあがり直径は約100mmとなった。側板は、ネットで購入した3mm厚の円形アクリル板。

巻いてみるとすぐにわかるが、最初の4層目あたりまではなんとか整列巻きができても、その後はガラ巻きなってしまった。0.8mm銅線では難しい。
それからこのような薄型円盤の形状で巻いていくと、側板に力が加わわって外側に膨らんでコイルが崩れていき、大失敗した。トロイダルトランスの円盤状押さえ金具で両側から挟んで対策をしたらうまくいった。

決まった長さで最大のインダクタンスを得るためにはこのような形状がよいらしいと当たりをつけたのだが、どうもあまりよくなかった。よくない理由はもうひとつあって、電流によって発熱するのは当然として、問題はその熱をどう逃がすかである。この形状では中心部分の熱が外部に拡散する経路がほとんどなく、温度が上昇する。いっぽう外側は熱が拡散しやすいので温度はそれほど上がらない。無駄に温度上昇による抵抗分が増えることになる。

とにかくそんなこんながあって巻いた姿がこれ。一番外側は弾性接着剤でまとめた。
アンプに入れ込んで、50時間エージング経過したあたりから音が落ち着いてきた。ところで肝心のインダクタンス。製作前は100mHを目標としていたのに、作ってみたら45mHしかなかった。オヤイデのガラ巻き状態とほとんど変わらず。TESLAサイトの計算ではうまくいくはずだった。このような極端な形状では誤差が大きく出るのかもしれない。その点も今回の反省点である。