Laptech水晶発振器 回路修正と仮実装2019年12月30日 17時17分40秒

andrea_moriさんが発表している回路図にはデューティー比の設定に関して二つのオプションが設定されている。それを見誤った結果、Bunpei様からデューティー比が50%になっていないとのご指摘をいただくことになってしまった。 回路の修正は簡単で4個の部品を取り除くだけ。言い換えれば無駄な部品を4個も半田付けしていたことになる。

早速、波形を観測し直した。出力開放のままOSCの出力端にプローブをあてた状態。なおプローブの帯域は400MHz。オシロスコープはTDS350で周波数帯域は200MHz。なので45MHzの矩形波を観測するにはちょいと苦しい。理想的には500MHz程度必要になるはず。なので参考程度に見てもらうしかない。

続いて実装について。
試作基板をもう一枚作り上げて発振波形を観測していると、なぜか思った以上に波形が揺れることに気がついた。回路のインピーダンスが高くて、環境に大きく影響を受けやすいことが原因。ベテランの方にしてみたら、発振器をオープン空間に置くなど愚の骨頂で、発振基板を金属の箱に入れて観測するのが常識のはず。ここあたりが素人の悲しいところで、失敗しながら一つ一つ学ぶしかない。

ということで、ジャンク箱に眠っていたアルミケースに発振基板を入れた。基板はケースに固定せず、綿布でくるみオーブンの熱が逃げにくくするとともに、基板が空間に浮くようにした。
矩形波変換部の電源となる電池は内部に入れ、ほかの二種類の電源は外部から引き込む。

写真にはGaN素子を使用したTaylor型レギュレータが写っている。使用する電流を考えればここまで大げさなものはいらないのだが、一応そのまま使う。

ご覧のようなバラック状態ではあってもケースに入れ込んだ効果は大きい。Joe Passのギターなど、アルバムによってだけれど、Passの背中に回り込んでいる音まで聴いているような不思議な感覚があった。こんなことはこれまで一度も経験したことがない。

このレベルになると発振器の電源を入れてもすぐには良い音は出ず、キンキンして音が堅くなったり、重心が高めで落ち着いて聴いていられない。少なくとも24時間待つ必要がある。