Laptech 水晶発振器 その音は2019年12月18日 22時03分21秒

電源は実験用の安定化電源と電池で、オーブンもまだつないでいない。この状態でとにかくDACにつないで音を出してみた。

基板は吹けば飛ぶような小ささなので、万力ではさんでDACの近傍に配置。念のため万力の下に百均で売っていたクッションを敷いた。通電すると幸いにしてトラブルなく動作。

矩形波変換部はハンダ付けしたばかりなので音がこなれないだろうというところは予想通り。
しかしまあ音を聴いてあきれ果てた。最近、これまでの使っていたロシア製発振器の限界を感じていたのだが、その不満のほとんどが解消したばかりでなく、予想以上の変化である。エージングなし、オーブンなし、電源もあり合わせ、その状態でこの音か。。。

いつもの聞き慣れている古今亭志ん朝の落語。いやあ、いいねえ。これこそ名人。声が寄席の奥から跳ね返ってくる余韻の響きまで聴き取れる。

続いて最近気に入っているアンドレ・プレヴィン・トリオをかける。(そういえば亡くなったのは今年であったことを思い出した)
まず気がついたのは、フェーダーの位置はいつもの通りなのに音量が大きいこと。エージング不足なので暴れているところはあるが、楽器が前に出てきて部屋中に音が充満する。生の楽器により近づいた。Laptechの水晶発振子の入手には苦労したが、本当に苦労の甲斐があった。そして、この発振器の情報を世界の皆さんと共有してくださったandrea_moriさんには心から感謝したい。

昨年、DuCULoNの試作品をお借りして音を聴いたことがあった。音の記憶は時間とともに曖昧になるので当てにはならないが、今の状態でもあのDuCULoN(試作品)に対抗できるかも。ただし、どうしても自分の息子がかわいく見えるものなので、この評価は割り引いたほうがよい。

diyAudioの掲示板には、この基板を使って試作した方の報告が載っていて、オーブンを使うとかなり変化したとのこと。それよりも大きな影響があったのが、実装方法だったらしい。外部からの振動には非常に敏感で、真ちゅう板のシャーシの底に砂を敷き詰めたときには、まるでそこに演奏者と楽器があるかのように感じたとか。

ところでdiyAudioのThe Well Tempered Master Clock - Building a low phase noise/jitter crystal oscillatorを覗いてみると、andrea_moriさんは次のバージョンを開発中で、速報ではあるが掲載されている測定値を見ると目を瞠るような結果が出ている。回路の詳細は近々明らかになるだろう。こちらも楽しみである。

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