Taylor型レギュレータ リモートセンシング 改良編2018年12月13日 09時17分08秒

実を言えば、OSCの電源ピンの波形を観測するためにプローブを接触させると、ときどき発振することがあった。なんどか接触を試みるうちに発振がおさまるのだが、潜在的に発振しやすいことは否めず、対策することにした。

(対策1)
下の回路図の点線円で示した箇所には従来ZobelとしてR=1Ω抵抗を挿入していたのを、はずしコンデンサのみとした。
この状態でのOSC電源ピンの波形が下の写真。
この状態でも、やはりプローブをあてると時々発振することがあり、対策としては不十分だったらしい。ただ、音の方は良い方向に改善されていることは確認できた。

(対策2)
下の回路図の点線円で示したところには、寄生発振対策として1KΩの抵抗をおいていた。シミュレーションによれば、これがないほうがより安定になることがわかったので削除することにした。
この状態でのOSC電源ピンの波形が下の写真。
対策1の時の波形と見比べてもほとんど違いが見られない。いまの測定環境ではその変化は捉えきれないのだろう。

ちなみに下の写真は、64回平均した波形。
微小発振していれば定常波として現れるはずだが、その兆候は観測されない。クッロクに伴う電源変動があるほかはランダムノイズと思われる。

さて音の方であるが、対策1から大きく前進した。
高い周波数域での緊張感がとれて、「自然」ということばが何度も頭の中に浮かんでくる。たまたまテスト用にとSpotify(無料版)でデューク・エリントンのSatin Doll - Liveを聞いていたら、古い録音でおまけに解像度も悪いはずなのに、それでも身体がスイングしてくる。就寝の時間が迫っているのに止めることができず、続けてCDでベートーベン ピアノ協奏曲第三番(ピアノ内田光子)を聴いてしまった。

この音を聴いていると、何か大きな壁を乗り越えた印象が強い。
あれは一夜の夢でないことを願っている。