Dynaco MK3(大幅改造)にGaNを投入する2018年05月14日 22時24分35秒

Circlotronに整流素子にGaN(GS61004B)を投入したのは既報の通り。当初は、スイッチオンの瞬間に破壊してしまったトラウマにとらわれて部屋にいるときだけしか通電できなかった。数日して問題ないことがわかってきたのでエージングのために24時間運転に切り替えた。

エージング時間による変化の仕方は、不思議なことにGaNであってもほかの素子と全く同じようだ。最初は上も下もなだらかに切れ落ちる。それでも素直な音が出る。そこから時間がたつにつれ急激に音がつまらなくなり、聞いていてイライラしてくる。この谷底状態では低音がでず高音に偏るという症状も加わって最悪である。そこから我慢のしどころで、数百時間経過して本調子になる。

CirclotronのGaNもそんな最悪状態を通過して良い方向に向かうかと期待した。ところがよろしくない。GaNが悪いのではない。ほかの欠点が浮き彫りになってきた。以前からわかっていたのだが、初段に使っているFET(2SJ74)の音がどうしても気にくわない。おとは正確なのだが、冷たくて音が弾まない。ひとことで言えば面白くない。音楽ではなく、音を聞いている気持ちになってしまう。
残念ながらここでエージングを中断した。

そこでKT88ppに立ち戻る。ただでは戻らない。終段の固定バイアス電圧を与えている整流ダイオードをInfineonからGS66502Bに入れ替える。回路図の点線のまるで囲った部分がそれ。
実装風景はこのとおり。
まだ入れ替えてから24時間しかたっていないので、少々音が堅い。さすがに24時間通電は気が引けるの、ゆっくりと熟成するのを待つことにする。

ところでCirclotronだが、今のはもう使う気がしないので、初段を真空管に置き換えたバージョンに着手するしかなさそうだ。部品はほとんど用意してあるので、あとは重い腰を上げるだけ。

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