Dynaco MK3の改造(19)2017年11月10日 19時14分42秒

アンプの健康診断には周波数発振器(通称FG)が欠かせない。手持ちのFGは菊水のMODEL 4500Aで、アンバランス出力となっていて、バランス入力のアンプにはこのままでは使えない。以前から、不平衡→平衡コンバータがあればと思っていたが、なかなか形にすることができなかった。そこでこの休暇中にやっと重い腰を上げて、作り上げた。使ったOPアンプはなつかしのLF356。ずっとジャンク箱に寝かせていたのが、やっと活躍の場を与えることができた。

これを使ってDynaco MK3改造版の特性を測ってみた。周波数特性は、-3dBポイントで、13〜65KHz。高域は素直に減衰して変な癖がない。

ところが矩形波を入れてみたら問題が発覚。若干ではあるがオーバーシュートが観測される(写真の矩形波は13KHz) 。NFB抵抗にCをパラるとこれが消えることはわかっている。音にも影響があるはずだ。部品を手配して、後日対策を施すことにする。

是枝重治氏がラジオ技術誌1995年9月号でダイナコのトランスを使ったKT-88プッシュプルアンプの記事を書いておられる。これを見るときちんと微分補正がしてあって大いに参考になる。

Circlotron 改造(3)課題を考える2017年11月10日 19時34分47秒

Dynaco MK3を超える音を目指してサークロトロンの改造に手を付けたのだが、どうも違和感が残る。高域がこなれず、ずいぶんと耳にひっかかる。GaN素子の熱破壊を警戒してアイドリング電流を300mA に抑えたのだが、これがいけなかったようだ。500mA(推定)あたりに上げるとかなり改善されるが、まだ不完全さを感じる。

こうなると、抜本的な対策が必要となる。
SG65502Bは素子としては非常に可能性を秘めていると思われるのだが、いかんせん熱対策をきっちりとしておかなければ信頼性が損なわれ、安心して音楽に没頭できない。FR-4基板にサーマルビアをたくさん打って専用基板を作ったのだったが、放熱という面では課題が残っている(写真参照)。理想的にはアルミ基板を使うべきだが、いっきに基板単価が上がる。これは将来なんとか挑戦したい。

こうなるとGaNにこだわらず、信頼性のある素子に戻していったん足場を固めたほうがよいかもしれない。手元にあるのはCREEのC3M0280090D。Ciss=150pF Coss=20pF Crss=2pFと非常に優秀である。これにアイドリング電流を1A以上は流したいところ。ただ、データシートを見ると、ジャンクション温度が上がるとドレイン電流も増えるという正の温度係数をもっているのでこの対策が必要となる。

手稲山へ2017年11月10日 19時54分16秒

休暇の最終日、午後から手稲山に向かった。天候はどんよりとした曇り空。そこからパラパラと雨が降っている。気温は9度。この季節としてはやや暖かい。上に登ったら雪かみぞれになるものと予想したが、雨だった。おかげでジャージが濡れてしまい、随分と体が冷えて難儀した。

おそらく今シーズン最後の手稲山になるだろう。妻からiPhoneを借りて記念写真をとってきた。

実は11月6,7日の両日も登っていて、8,9日は荒天のため休息日に。10月はほとんど走ることができなかったので、筋肉はもちろん、心肺も能力が落ちている。タイムなど狙えるような体調ではない。

余談になるが、6日に手稲山に向かう途中、パンクに遭遇した。買ったばかりのユッチンソンのチューブレスタイヤ(涙)。「新品のタイヤは必ずパンクする」というジンクスは、依然として健在のようだ。パンク用のパッチを裏から張ってみるとなんとかもとに戻った。

チューブレスタイヤを使う上での最も大きな障壁は、ビートを上げること。これで何度泣いたことか。たまたま今まで使っていたフロアポンプがこわれたので、◯野サイクルに出かけてブリジストン印の一番安いのを買ってきた。これもだめだろうと思いながらポンプを押してみると、意外にも一発ですんなりとビートが上がった。偶然だった可能性もあるが、うれしい誤算。

今シーズンもあと数週間でクローズとなるだろう。なんとか事故なしで最後を迎えたいものである。