300Bアンプ 回路図案その22017年06月21日 20時36分40秒

6月9日バージョンは、よくみると重大な問題があって結局没となった。P-ch MOSFETの出力インピーダンスが高く、そのままチョークトランスをドライブすると高い周波数帯から減衰が始まる。G(ゲート)にNFBをかけてみても、根本解決にはならなかった。

そこで結局ラジオ技術誌1999年6月号に氏家先生が発表した「高帰還300Bシングルアンプの製作(3)」を参考にして、自分なりにモディファイしたのが掲載の回路。

氏家先生の回路では初段、2段目のカソードフォロワもCZ-501-V(もしくは同等管)であったのを、それぞれ初段をWE404A(回路図では6688となっている)、二段目をGS66502Bに置き換えた。超古典的パーツである真空管と超近代的パーツであるGaN MOS-FETの組み合わせは、実に痛快。どうせやるならこれくらいの遊び心があってもよい。
またさらにソースフォロワー段の負荷は一般的な抵抗負荷ではなく、チョークトランス負荷とした。

シミュレーションをしてみると、最大10Wの出力を得ることができる。ドライブ段に余裕がある証拠である。(もっともこれは机上の理論であって、現実には各種のロスがあるため、もっと低くなるだろう)。

ある方は、91Bスタイルを名乗る多くのアンプはドライブ段が非力で、そのため出てくる音も弱々しくなると言っている。本当かどうかはわからないが、もしそうであるなら、その点だけは胸をはれることになる。

ところで300Bとともに鍵となる出力トランスについては今まで触れてこなかった。
実はひょんなことからてもとにはDynaco MK3があって、その出力トランスを使ってみたらと考えている。KT88プッシュプル用に設計されたトランスを300Bシングルアンプに使うなど噴飯モノだろう。ど素人丸出しと言われるのは覚悟。でも、パラフィード型にすれば使えるはず。

ついでに電源トランスもMK3からはずして使う。そのままではウナリを発生することは必定。何らかの対策は必要かもしれない。

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