Taylor レギュレータとGaN 発振対策2016年12月19日 11時31分57秒

今回、CREEのSiC MOSFETであるC3M0280090をそのままGaN素子であるGS66502Bに置き換えたところ、みごとに発振した。発振周波数は10MHz付近である。

このような場合、定石としてZobelであるC3とR9をいじってみたのだが、全く症状は収まらない。ゲートストッパーであるR6の値が小さすぎたのかとも思い、直列にフェライト・ビーズを入れて様子を見たのだが、これもNG.

結局あれこれ試行錯誤した結果、DN2540にゲートストッパーとしてR1=100Ωを入れたら発振は止まった。

ただし、入力電圧が14V付近までは安定するが、これを超えると発振の兆候が見えてくるので、最適値はもう少し大きなところにあるのかもしれない。

また感触として、これまで4線式でレギュレータとターゲット基板をつないでいたが、そこあたりに課題があるように思われる。シミュレーションをしてみると、GS66502Bをターゲット基板に持ってきたほうが安定するようだ。


さて、当初懸念していたのは発熱処理についてであったので、そのことに触れておく。

簡単な評価基板を作って温度の上昇具合を観察してみた。LEDを使ってゲートバイアス電圧を与え、D-S間電圧を8..5Vとすると100mA流れる。その状態で24時間様子を見る。

素子に指を触れてみるとおよそ45度程度。意外に熱くならない。エクール基板の効果だろう。これで、少なくとも850mWの損失電力までは安定動作することを確認できた。
まだ余裕がありそうなので1W程度まで大丈夫だろう。

フェーダー ボックスを構想する2016年12月19日 12時43分50秒

使っているフェーダーはEckmillerのMR90である。

巷間言われているように、ボリューム、フェーダーは音に多大な影響を与える。そのため、音量調整機構を確保するためにアンプを作っていると思うこともある。

あるとき、DACのI/V変換部分にロータリースイッチを入れ、抵抗切り換え式も試したことがある。音は良かったのだが、使い勝手が悪い。フェーダー操作の感触が悪いと、意外なことに大きなストレスになることにそのとき気がついた。

数年前にこのフェーダーに出会ったときは驚いた。フェーダーを通しただけで音が良くなるはずはないのだが、そのように感じさせる。何よりもフェーダーノブの操作感がすばらしい。さすがにプロ機だけあって信頼性抜群である。

ひとつだけ困ったのは、このフェーダーを収納するボックスがなかったこと。一時的にというころでレンガブロックの上に横木を渡してちょこんと置いたまま使っていた。ネジ止めもしていないので、ちょっと力を入れると形が崩れるという代物。いつかはきちんとしたボックスを作りたいと思っていた。

けれども、木工細工は大の苦手ときている。毎日手に触れるものだから美しいものを用意したい。本職の方にお願いするしかない。

そんなとき、ひょんなことからある家具職人さんに出会った。先日、食卓椅子の布を張り替えてもらったついでに話をしたら、やってくれるとのこと。設計はこちらがするという条件でお願いすることにした。

かんたんな構造なので、チラシの裏に手書き図面でもできてしまうのだが、それでは面白くない。SketchUpで書いてみた。

参考にしたのは、 レイオーディオのMSA202。以前、MJ誌93年12月号に紹介記事が載ってあるのを見て、それ以来いつか自分もという思いがあった。

コネクターの位置はもう少し動かす可能性がある。