GaN素子 到着2016年12月18日 21時44分56秒

12月2日、納期未定とお知らせしたら、その数日後に突然アメリカから出荷しましたと連絡が来た。

それから4日後に到着。我が生涯初めて、GaN(窒化ガリウム)HEMTに遭遇した瞬間である。と、感慨にふけってはいられない。オーディオ用途においてどれほどの実力があるのかを見極める必要がある。

写真の左側に写っているのは、秋月から入手した基板で、商品名は「片面SMDプロトタイピング基板 エクール」という。放熱性に優れ、パットの形状もなんとか合わせることができそうだ。

GaNを基板に実装する2016年12月18日 22時05分09秒

基板のパットを確認しながら慎重に位置合わせを行い、はんだ付けする。

その後、内部でショートなどせずに正常に動作しているかどうかを確認する。使ったのは中華製LCR-T4-H。きちんとFET表示が出た。

ピン配置は、正面から見て左側からG S Dの並びになるので、他のMOSFETとと混乱しないよう注意しなければならない。

リード線には、0.7mmのメッキ銅線を使った。とりあえずマザーボードに自立させて使うつもりであるが、少し柔らかすぎかもしれない。実装方法については、もう少し検討の余地が残る。

なお、寄生発振防止用のゲート抵抗(ゲートストッパー)も一緒に取り付けた。値は1KΩ。最適値であるかどうかは不明。

実はこの後、発振してしまって手こずることになるのだがその顛末記はまた別のコラムで。

GaNをTaylor型レギュレータの制御素子として使う2016年12月18日 22時14分17秒

GaNの性能評価をどこでおこなうかは、もう決めいていた。Taylor Follower型レギュレータ。それも水晶発振器電源においてである。いつも新たに何かを評価するときはここからスタートしてきた。

写真はレギュレータ基板に入れ込んだ図。手前に直立しているのが、CREEのSiC MOSFETである。これが新旧の世代交代の瞬間なのか、それともお互いに共存していくことなのかは今後の評価にかかっている。

GaNエージング中2016年12月18日 22時38分28秒

通電を開始して2日目が経過。

最初の24時間は、発熱具合を見るために評価基板上で通電していただけなので音を初めて聞いたのは24時間経過してから。

ハンダ付け直後はひどい音しか出なかったので、48時間経過した今日、じっくり聴いてみた。

エージング開始時の常として周波数スペクトルが極端に高い方に偏り、低いほうが切れている。おまけに音圧も小さくなり、まともな評価ができるレベルではない。

それでもGaN素子の特徴として聴き取れるのは、音の波が複雑に絡まりあって美しい音色を作り出す様子。これが単なるエージング不足でそう聴こえているだけなのか、それとも本物の実力なのかはエージングを重ねてみなければ判断できない。