13D2ラインアンプ ヒーター点火回路の考察その32016年08月14日 17時43分17秒

 改造を加えたのが8月11日なのでまだエージングの真っ最中。これだけは24時間通電とはいかず、かなり時間がかかるものと予想。いつものことだが、低音はすっぱり切れ落ち、高いところに妙な癖が聞こえる。

 とは言え、すでにその大器の片鱗は見せつつある。体がびりびりしびれるのではないかと思うほどの音圧で音が前にせり出してくる。

 この音を聞いて、蒸気機関車を連想してしまった。SLは言うまでもなく、石炭を燃やした熱で水を沸騰させ、爆発的に体積が膨張する時のエネルギーを動力に変換させて動くものである。真空管のヒーターの働きは釜で燃やされる石炭と同じではないか。

 石炭をいかに効率良く燃やすか。SLの機関手は石炭を釜に放り込むタイミングや石炭を釜のどの場所に置けば良いかまでいろいろ考えていたのだそうだ。

 石炭の燃える力で坂道を登っていくSLを想像しながら、ヒーターも同じようにうまく点火させるなら、真空管は持てる能力を存分に発揮するのではないか。真夏の夜に汗を流しながらそんなことをふと考えている。

コメント

_ Analog親爺 ― 2016年08月14日 19時47分52秒

「ヒーターも同じようにうまく点火させるなら、真空管は持てる能力を存分に発揮するのではないか。同感です。WE300Bシングルアンプでつくづくと思い知らされております。ヒーター回路のコンデンサー1個で、再生される音楽が楽しくもなり、つまらなくもなってしまう現実に戸惑いつつ、また今日も弄っています。少しづつではありますが、良くなっていると思いながら・・・。

_ Kon ― 2016年08月16日 12時00分26秒

WE300B刻印と比べられるなど恥ずかしくなるようなベルでありながら、励ましのお声をかけていただきありがとうございます。

自分ひとりでやっていると、いつの間にか唯我独尊に陥ってしまうものですが、いまは貴重な情報をいろいろな方々が提供してくださるおかげで、あまり変な方向に行かずに済むようになったかもしれません。

おまけに、昔の大先輩たちがうらやむような優れた部品が開発され、それを素人でも入手でき、なんとすばらしい時代に生きているかと思っております。

ただ、このような恵まれた環境を十分に活かしてよい音を出しているのかと問われたら、まことに心許ないところですが。

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