13D2ラインアンプにInfineonのダイオードを投入す2016年08月08日 15時04分48秒

 DACのレギュレータもエージングが進み、500時間はとうに超えた。が、しかし、管楽器の音が耳に突き刺さる現象がおさまらない。これはなにかがおかしい。振り返ってみると、DACをいじっても、パワーアンプをいじっても、現象は変わらなかった。ということはラインアンプに原因があるのか。

 Infineonの整流ダイオードへの入れ替え作業はDACの電源から始まり、パアーアンプの電圧増幅段、そして終段へと進み、残るはラインアンプだけである。ラインアンプの整流ダイオード交換と同時にどこかに不具合がないかチェックする事にした。

 作業項目は二つある。一つは、13D2のヒーター定電流点火回路に電源を供給する整流ダイオード4個をInfineonのIDH03G65C5に交換すること。もう一つは、整流管WE412Aに降りて頂いて同じくInfineonのIDH02G120C5に交換すること。

 整流管WE412Aを降ろすことについては結構悩んだ。整流管も定電流点火しなければならないというのが持論。これまで与えられた電源トランスの仕様の範囲内でなんとかやりくりしてヒーター用の電源を確保してきた。しかし、13D2とWE412Aの両方に十分な電圧を与えることが難しく。どちらも中途半端な電圧になってしまっていた。定電流回路としては動いているのだが、MOSFETにかかる電圧がぎりぎりとなる。

 おそらく管楽器の音が耳に突き刺さる原因はここにあるのではないか。そうにらんだ結果、涙を飲んでWE412Aに降りていただき、その代わり13D2用のヒーター電源の電圧を十分に確保することにした。

 写真上が13D2用のヒーター電源用ダイオード群、下がB電源用の整流ダイオード。

 実を言うと理由がもう一つある。WE412A用のヒーター定電流回路の発熱がすごいのだ。シャーシーを放熱器代わりにしていたのだが、夏場になると相当の温度になる。部屋も暑くなって汗だくである。WE412Aについては捲土重来、また将来再登場を願うことにする。

 さて、結果はいかに。
 二つの変更を一度に行ったので、どれがどう効いているのかは不明ではあるが、確かに音が変わった(変わらないと困るのだが)。Infineonダイオードのメリットが最大限に現れている印象で、低い周波数域から高いところまで素直に伸びている。細かな音がよく聴こえるようになり、いつものことだが、こんな音まで録音されていたのかと驚くことしばしば。音楽の表情がますますよくわかる。

 ただし、周波数域が上下に拡大したせいなのか、中音が少しおとなしなったかもしれない。やはりここあたりはWEの独壇場なのだろうか。濃く、張り出してくるような中音の魅力(魔力)は失ってみて初めてわかる。

 一番気になっていた、管楽器の刺激的な音、エージングが進むにつれ、非常にスムースになってきた。推測が当たっていたようだ。

 これに気を良くして、妻のサブシステムに使っているパワーアンプ(Counterpoint SA-12改)にもInfineonダイオードを投入予定。

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