朝里峠一周コース2016年07月06日 20時18分02秒

 4日の休日、朝方目をさますと道路が濡れていた。雨は上がっているが雲行きが怪しい。天気予報では一日中曇り。どうするか迷っているうちに少し青空も見えてきたので、午前10時に出発した。

 マシンはLOOK595にBORA ONE。先日の疲れが残っているので、気分はどうしても前向きになれない。

 走り出すと風が冷たく、アームウォーマーを着用しなかったことを少し後悔した。風速は最大で10m/s以上。おまけに先週よりもずっとひどい向かい風。ハンドルが取られる場面もあり、ちょっと緊張した。

 そんなこんなで朝里温泉の分岐まではゆうに1時間かかった。左折して徐々に登りにかかる。温泉手前には高速道路の橋脚工事が盛んに進められていて、行くたびごとに橋桁が伸びているのがわかる。その下をくぐって温泉街に入る。そこには短いがちょっとした斜度の坂道がある。体調が悪ければ速度はがくんと落ちる。ところがその日は、意外にもぐるぐる足が回る。もしかしていける感触。

 ループ橋をまわって朝里ダムの終端部に差し掛かる時の速度も体調の目安となる。ここを20Km/hを上回って通過できれば調子が良い。

 そうこうするうちに本格的な登りにかかる。と、前方には片側交互通行の看板。ああ、きょうも斜度9%のあのヘアピン区間の開始地点から終了地点までしっかりと片側交互通行になっていた。

 後ろから車が来ないことを確認して、工事区間に突入。あせらずに、しかししっかりと登っていく。見ると舗装工事中。みなさんのおかげで立派な道路を走ることができる。ご苦労様です。

 工事区間終了地点が見えてきた。車がすでに6台以上列をなして待っている。最後は、「ありがとうございます」と大きな声を出しながらダッシュして通過。

 魚止めの滝までのラップタイムは13分ちょうど。最近では若干早いタイム。最盛期にはいつも12分台で通過していたが、もうそんなタイムは出せそうもない。

 そこからだらだらの長い坂道が続く。精神的に最もきついところ。今回もなめらかなペダリングを意識。上体は起こし加減にしてリラックスさせながら、丹田と太ももの内側に意識を集中させる。調子が悪いとあまりのつらさに心が折れるものだが、この日は辛く感じない。

 そんなこんなで最後のトンネルを抜けて定山渓側の駐車場までのタイムは35分ちょうど。工事区間の手前で減速したので、そのところのロスタイムを加味すれば34分台か。やっと35分を切れた。

 気がつくと頭のすぐ上には霧がかかっていてる。そのまま定山渓に向けてくだっていく。山の中は風が弱いので走りやすい。国道まで降りていくと若干の追い風。少し速度が上がる。しかし藤野に入ると正面もしくは横から風を受けるようになる。札幌市街に近づくにつれ強い向かい風に変わる。

 自宅までのタイムははベストから15分遅れ。この強風の中、よくやった。
 実をいうと今回は出発するまでまったく気が乗らなかった。義務で走り出したと言っていいほど。それなのに体調はそれほど悪くはない。なんとも不思議だ。

 定山渓までの下り、濃い緑の中、雲間から差し出す光をかいくぐりながら走り抜けて行くのは幸福感に満ちている。きょうは走って良かったとつくずく感じた。

Taylor Follower型レギュレータ 改訂版2016年07月09日 20時44分20秒

 6月27日付の記事で決定版と言いながら、その後試聴を繰り返すうちに不具合が見つかった。当初、オシロでレギュレータの出力を観測して発振波形がないと断定したのだが、音を聴いているうちに微少に発振しているのではないかと疑うようになった。

 もういちどオシロTektronix TDS350を接続する。デジタルノイズに埋もれて何も見えない。それではと20MHzのハイカットフィルターのスイッチを入れてみた。そうしたらきれいなサイン波が現れた。波高値はわずかであるが、確かに発振している。シミュレーション上では発振余裕度があると思い込んでいた。検討不足だったようだ。振り出しに戻る。

 当てずっぽうで対策してもラチがあかない。困った時のシミュレーション頼み。二線式では問題が出ないのだが、四線式にすると確かに発振しやすくなるパターンがある。パスコンを調整しても根本的な解決にならない。

 あれやこれやと試行錯誤した結果、掲載した回路図に修正することで安定することがわかった。6月27日版と比べるとMTP3055VLのソースとREDのカソードの出しかたと、ZobelのCRの接続が変更されていることに気がつくはず。

 わかればなんともない回路であるが、ここまでたどり着くのにああでもない、こうでもないと思考実験の連続であった。

 さて、これで安心してはならない。実装状態では様々な要素が絡んでくるので、最終的にはオシロできちんとチェックする必要がある。

 回路図は、例として水晶発振器(ロシア製ГК154-П-Т)に使用した場合である。四線式のワイヤーは水晶発振器OSCのVdd, GNDに直接つながっており、もっとも理想的な状態となっている。

 理想状態ではあるのだが、安定度という面から見れば、結構難しい状態とも言えるかもしれない。OSCの種類によっては、なにも考えないと発振するケースがあるようだ。100nF以上の値では必ず1Ωをシリーズに入れる。またパラレルに510pFSEコンをつなぐと一層安定した。

 ほかに特記事項として、FN1241のアナログ電源(LR別)のパスコンは100nFのオイルコンを使用しシリーズに1Ωを入れてある。これまでOSコンなど大容量コンデンサをパラに使ってきたが、はずしてしまった。

 改訂版への変更作業は、ワイヤーを入れ替えるだけであるからそれほど難しくない。

 エージングも24時間で十分だろうと思った。ところがどっこいそうは問屋がおろさない。一丁前にエージング時間が必要らしい。
変更作業から48時間経過した昨夜は耳に突き刺さってしんどかった。今日は少し良くなったが、まだ不十分。

 やれやれ、またエージングで忍耐を強いられそうだ。

 こんなことを書くと、このレギュレータはひどく安定性に欠けるとの印象を抱くかもしれない。しかし以前、Salas Reflektorを四線式で使った場合も同じ現象に出くわした。Salas氏も発振の有無をチェックするよう口を酸っぱくしながら注意している。

 「虎穴に入らずんば虎児を得ず」とはこのことか。

手稲山ヒルクライム 完敗2016年07月11日 19時54分47秒

 長距離を乗るような前向きな気分になれず、それではと今年初めて手稲山に挑戦した。だいたい、朝起きて「乗りたい、走りたい」と思えない時はどこかが疲れている証拠。

 先週、健康診断を受けたら、ヘモグロビン濃度の数値が標準値を下回っていて、貧血気味であることがわかった。自転車に乗って汗をかいたり、強い負担がかかる運動をすると貧血になることは知っていて、いつもなら鉄剤を服用するようにしてた。しかし、今シーズンは対策なし。やっぱり手を抜くとこうなる。気分が前向きにならないのは、このせいかもしれない。

 午前中、某オークションで落札したハッチンソンのチューブレスタイヤATOM が送られてきたので、早速Eurusのフロントタイヤに装着。きちんと作法を守ったら、あっけないほど簡単にビートが上がった。(リアはすでにチューブレスタイヤを装着している)

 いままでチューブレスタイヤの装着には苦労させられた。どうも当たり外れがあるようで、悪いのに当たると箸にも棒にもかからないということがあった。最近は、改良されてきたのかもしれない。

 ということで乗り味を確かめるためたくて午後からスタート。
 自宅から10分で登り口に着いてしまうので、アップする暇もない。そこでそのまま小樽方向に向かい、手稲星置あたりでUターンして登り口に戻る。
 天候はほど快晴。最高気温21℃。風はやや強い。

 信号のタイミングを見て、スタート。高速道路下までの急坂は難なく通過。行けるかなと思ったが、なめらかなペダリングを意識するも、速度が上がらない。代わりに息が上がりそうになる。札幌手稲ゴルフクラブ入り口までのラップタイムは23分。もうこれでダメが決まった。あとは流すつもりで旧ロープウエー駅まで。

 そこから下って、三樽別河畔緑地公園で休憩。しばし山を眺める。
 もう一度登り始める。なんだか一回目より体が楽かなと思ったら、後ろにいきなりローディがぴったりついてくる音が。

 こういうのが一番困る。しかたがないので、できるところまで引いてあげるも、10分で限界。手で合図を出して前に出るように促す。お相手は20代か。後ろからフォームを見ていると、かなりのエキスパートと踏んだ。上半身が無駄に動かず、安定したペダリングだ。

 相手を前に出させてから、こちらは追いかけようと一瞬頑張ったが、すぐにちぎれる。もうこれで心が折れてしまった。最後まで登らず、ゴルフクラブハウス前で終了。そのまま帰投。

 年齢による衰えを如実に実感させられた。数年前ならどんなに体調が悪くても、なんとかタイムを維持できたが、今はもうずるずると遅くなるばかり。完敗である。

 ところでEurusホイールのフロントにチューブレスタイヤを履かせた印象。やっぱり振動がなめらかになって、実に快適。やはりこれでなくてはいけない。

Taylor Follower型レギュレータ 改訂2版2016年07月11日 20時44分41秒

 Salas Reflektorで試行錯誤していたときのブログを読み返していたら、ひとつのことをすっかり忘れていたことに気がついた。リファレンス電圧の与え方についてである。

 オリジナルでは、LEDと抵抗とコンデンサで与えているのだが、これではオーディオ帯域でリファレンス電圧のインピーダンスが大きく変化するので音にも癖が出る可能性がある。

 そこで一旦エミッタフォロワによるバッファを介してからリファレンス電圧を与えることにしたらどうか。そのようなアイデアを考え、試してみたところ大きな効果があった。

 Taylor Follower型レギュレータに研究テーマを移してからは、他の問題を解決するのに頭がいってしまい、このことは全く忘れていた。このブログは当初から「備忘録」を目的として書き始めたのだが、書き残しておいてよかった。

 早速改造に着手。
 まず水晶発振器の電源で効果があるかどうかを確かめる。一聴して、改版前の音はどこかに硬さがあって、腰高であったことがわかった。つまり改版後の音は、重心が低くなり、中音から低音域にかけてのエネルギー感が増す。それだけではなく、空間の前後位置がよくわかるようになる。バーンスタイン指揮のマーラー五番第三楽章では、管楽器の位置が指でさせるかのように見えるように感じる。
 なによりも音楽に合わせて体が同期して自然に動くところがすばらしい。求めていたのはこれである。こういうのを「歌う」レギュレータと言ったら良いのだろうか。

 という結果を得たので、残りの4台も改造作業を行った。
 半田付け直後なので、正しい評価はできない。また数日経過したら様子がわかるだろう。

 改訂2版の回路図を見ていただくと、Q9が今回追加した部品となる。D2、D3の位置も変更となった。
 これによってJ1にかかるVdsはかなり小さくなり、定電流特性が悪化すると思われるが、Q9追加の効果が上回る。

Taylor Follower型レギュレータにGaNトランジスタを応用する2016年07月17日 16時33分21秒

 SiC(シリコンカーバイド)の次世代の素材としてGaN(Gallium Nitride 窒化ガリウム)が期待されていることは衆目の一致するところである。メーカーからはサンプルがやっと出荷されるようになったけれど、アマチュアが使えるようになるのは、まだまだ先のことだろうと思っていた。

 ところが調べてみるとGaN Systemsが競合他社を大きくリードして、すでに製品版を出荷しているではないか。しかもMouser経由で購入でき、価格はまだ高いとはいえ、手が届かないほど高嶺の花というわけではない。俄然興味が湧いてきた。

 しかも、幸いにして同社からSpice Modelも提供されている。事前によくシミュレーションしてから購入の可否を判断できるところがありがたい。

 では何に応用するか。もちろんパワーアンプの終段がふさわしいだろう。しかし小型であるという利点をフルに活用するなら、DACの電源に使うのも良いように思えてきた。

 ちょうど、Taylor Follower型レギュレータの改良のアイデアを考えていたときにこのGaNトランジスタと出会ったのは偶然とも思えない。

 
 これまでレギュレータとターゲット基板とは四線式で結び、両者が離れていても理論的に直近にレギュレータを配置したものと同等の効果が出るようにしていた。しかし、それは従来の二線式に比較してのことで、どうしてもケーブルによる影響は避けられなかった。

 レギュレータの新しいアイデアはこうである。
 四線式で限界があるなら、いっそのこと基幹となるレギュレータの機能をターゲット基板にもってきたらどうか。そう考えていろいろやってみたところ、掲載の回路図の結果を得た。

 点線で囲んだ枠がターゲット基板を現していて、レギュレータとは三線式で結ばれる。その枠の中に見慣れない記号の素子がある。これがGaNトランジスタGS66502Bである。

 レギュレータのゲインはそれほど高くはない。その代わりに周波数特性はすこぶる良好で、100KHzにおける位相回転が7°未満と目を疑うような数値である。さすがGaNの面目躍如である。

 なお、三線式のケーブルには10芯のフラットケーブルを想定している。回路図のLCRがそのフラットケーブルの分布定数線路を表現している。しかし数値は適当で特に根拠があるわけではない。あらかじめおことわりしておく。

 とにかくシミュレーションによればうまく動作する可能性が高いことがわかった。矩形波の電流負荷をかけたときの出力端子の波形を計算すると、レギュレータをターゲットの直近に配置した場合と近似する。すくなくとも二線式はもちろん、四線式よりも性能は高いと言えるようだ。

 アマチュアでGaN素子をオーディオに応用した事例は、管見であるがまだないかもしれない。これが成功すれば世界初か?