現在の音2016年06月27日 20時19分42秒

 これまで短期間のうちにいろいろな変更を加えてきた。自分でも忘れそうなのでメモ代わりに書くと。。

1)ロシア製水晶発振器ГК154-П-Тを投入
2)水晶発振器用レギュレータをTaylor Follower型に置き換える
3)DAC、パワーアンプ電圧増幅段の整流ダイオードをInfineonに置き換え
4)パワーアンプの終段用電源の整流ダイオードをInfineonに置き換え

 前の変更によるエージンが終わらないうちに、次の変更を加えたので、どれがどの程度音に影響を与えているか、正確には判断できなくなった。

 とはいえ、それぞれが素晴らしい効果をもたらしているとの確信はある。本当は水晶発振器ГК154-П-Тの単独での効果を評価して、もし素晴らしければもっと皆さんにアピールしたかったのだが、そこのところは妻の使っているサブシステムで再評価する予定である。

 さて、上記の四つの対策をしたからにはさぞかし素晴らしい音が出てくるに違いないと、日夜エージングに励んだ。ところが、予想に反して音が良くならない。良くなる途中で足踏み状態になり、それ以上改善されない。これには困った。何か原因があるはずだ。

 こんなときは勘だけが頼りである。結局、アナログコンピュータが出した結論は、DAC用レギュレータの交換である。問題はボルテージ型レギュレータにあると見た。ではなぜこれまで問題が顕在化しなかったのか。おそらく、CREEのダイオードでは問題がマスクされていたのが、Infineonに変えることでマスクされていたものが取り払われたのではないか。

 もしこの仮説が当たっているなら、次のようにも言えることになる。InfineonのSiCSBDは、システムのアラをさらけ出すほどの能力がある。もしInfineonに入れ替えて問題が起きたなら、それはInfineonのせいではなく、システムの他の箇所に問題がある可能性がある。ゆめゆめ注意なされますように。

 さて、レギュレータを入れ替えて音はどうなったか。ずばり正解だった。空間が晴れ晴れして開放的、かつ躍動的。陳腐な表現になって申し訳ないが、CDにこんな音が録音されていたのか、という驚きの連続。それも1950年代の古い録音でも同じである。

 例によって、バイロイト祝祭歌劇場でのライブ録音によるワーグナーを聴いてみる。舞台、観客席、ホール、これまでと空間の構築が違う。なによりも歌手の声と空間の響きが違う。こんなに細かい音まで拾って録音されていたのかと、新鮮な発見の連続である。

 いけない。少し興奮しすぎたかもしれない。まだエージングは24時間も経過していない。これから時間をかけて評価していこう。

コメント

_ simon ― 2016年06月29日 20時41分47秒

>Infineon Sicはあらをさらけ出す
 そのとおりではないでしょうか。今まで相性といわれていたものもその類かと。私は、ACラインも、整流後の直流ラインにもファインメットやらアモビーズの親玉などの大きなコアを使用したコモンモードチョークを多用しています。ファインメットコアはなかなか手に入らないのですが、エアコン用の放出物が秋月などからスポットで買うことができたので、巻きなおして使用しています。効果は絶大で、高域の荒れがなくなり、チェンパロとバイオリンがぐっとそれらしく実在感を持って聴こえます。コアを手に入れるのが一番の難関です。

_ simon ― 2016年06月30日 17時30分45秒

言葉足らずでしたね。電源回路やら、信号回路の純度を高めていくと、結局残るのは外来、特にACラインからのノイズだと思っています。いくら対策しても聞こえてくるんですよね。私は朝方4時前に起きて音楽を聴くのですが、その時間帯の澄み渡った音って比類がありません。その状態に近づけるべく、電源ラインノイズフィルターに力を入れています。LCフィルターでノイズ撃退を図るのですが、L分の要、ファインメット以外でも探せばいいコアが見つかります。あとは切れのいいコンデンサを、ACラインとDCラインにおごるとまた別格の音になります。
 電源、信号ラインにVARを使うくらいなので、おおもとの粗が見えてきて、頭打ちになっているのではと推測しています。

_ Kon ― 2016年06月30日 21時52分59秒

simonさんもいろいろやられているようですね。
ファインメットのコモンモードチョークは、一瞬通販に出された時に私も入手し、AC側に使っています。
妻のサブシステムにも使っていて、いつかそれを拝借してパワーアンプの電源に使えないかと画策しています。

_ Kon ― 2016年06月30日 22時03分54秒

うわ、朝4時前ですか。確かに時間帯によって音が変わりますよね。
電源対策として拙宅では、配電盤から200Vを専用ケーブルでひき回し、200V->100Vのトランスを入れ、なおかつ昨年、庭にアース棒を打ち込んでノイズ対策の真似をしています。実を言うと、ここあたりはまだ追い込みが足りず、これからの課題になっています。
simonさんのノウハウに期待しています。

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