Taylor式パワーアンプほぼ完成2015年11月09日 19時46分26秒

 Taylorアンプの出力段を改訂した。
 大きな変更は一箇所。回路図のQ4, Q10のコレクター出力をカスコード接続とした。

 改訂前の回路は、当初これで十分と思ったのだが、音を聞いているうちに高い周波数域に硬さを感じてどうしてもこれを払拭できなかった。シミュレーションしてみると、1KHzと10KHzとでは歪率が10倍程度の開きがあるから、たしかに聴感と一致する。

 対策をどうするか。
 周波数が高くになるにつれ歪率が悪化するのは、Q4, Q10が理想的な動作からかけ離れているためではないかと目星をつけた。このような場合、カスコード接続とするのが常套手段である。シミュレーションすると歪率が劇的に改善される。

 ということで、掲載の回路図となった。
 音を聞いてみると、エージングなしでも変化は顕著であった。24時間した現在、YouTubeの音源でさえ、音が柔らかであの気になっていた硬さが消散したのがわかる。人の声が実に気持ち良く心に染み渡る。

 現時点ではこれ以上手を加えるところが思いつかないし、その必要も感じない。おそらくこれがTaylorアンプの理想形ではないかと自惚れている。
(と、これまで何度思ってきたことか。)

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