カレントミラーの性能を比較する2015年03月21日 22時01分54秒

Reflektor-Dはカレントミラーの性能に深く依存している。わかってみれば誠にあたりまえのことだが、半可通はなにごとも時間がかかる。

そこでカレントミラー回路だけを独立させ、シミュレーションで歪率を計算してみた。比較したのは3種類。
1)左側 Case1:オリジナル回路
2) 中 Case2:JFETを一個使ったカスコード・ブートストラップ
3)右側 Case3 : BJTを使ったカスコード・ブートストラップにベース電流補償回路を付加した。
fparam=10KHzとしたときのOUT端子の歪率は以下のとおり。
Case1: 0.002977%
Case2: 0.006030%
Case3: 0.000103%

fparam=100KHzとしたときのOUT端子の歪率は以下のとおり。
Case1: 0.029580%
Case2: 0.028324%
Case3: 0.001560%

Case2はオリジナルと比べてあまり良くない。しかし、Case3は劇的に改善される。

実は、現在Case3を組み立てて水晶発振器の電源に投入して評価中である。あきらかにCase1, Case2に比べ抜きん出ている。透明感が秀でいて、今まで何をしても気になっていた高域の刺激が消散し、実に心地が良い。

ただし、課題がないわけではない。各素子にかかる電圧が限界ぎりぎりのせいか、少し躍動感が後退しているかもしれない。もう少し評価を続けてみる。


【付記】
回路図でPMP4201Yとなっているところを、実機ではたまたまジャンク箱にあった2SC1583を使っている。

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