FN1241 アナログ電源のパスコン2014年10月27日 21時09分55秒

FN1241のエージングを続けてきたのだが、およそ20日経過した時点で思ったような改善が見られず、どこかに致命的な問題があるのではないかと判断した。高い周波数域に鋭いピークがあり、充実感がえられず、緊張する音なのだ。

さてどこに問題があるのか。エージング開始前にはそれなりの音が出ていたのに、エージングとともに悪化したということは、パスコンに使用したニチコンLE(820uF)が怪しいとにらんだがいまひとつ確信をもてない。

迷っていても前に進まない。思い切ってブラックゲート(470uF 6.3V NP)に交換してみた。案の定、大きな変化があった。エネルギー分布が低い方に移動し、ブラックゲート特有の音になった。しかし、高い周波数域のいピークは消えない。聴いていて楽しくない。コンデンサが音楽のエネルギーを吸い取っているようにさえ感じる。フェーダーノブを上げても音が前に出こない。

ならば、逆転の発想でパスコンを思い切って小さな容量にしたらどうか。果たしてDACが安定動作するのか不安はあったが、PMLCAP 0.1uFとロシア製テフロンコン22nFの並列接続で試してみた。

結果。驚いた。命を吹き返したように音楽がいきいきと溢れだしてきた。今まで悩んでいた刺激的な音はどこにもない。この音を聞いて初めて今までの音がどれだけコンデンサによってデフォルメされたものであったのかがわかる。
これでやっとFN1241の実力発揮だ。

原因はなんだろうか。以下推測になるが、レギュレータとDACの相互作用が音に大きな影響を与えているのではないか。Salas Reflektorは位相変化がオーディオ帯域で平坦になるようにZobelを厳密に調整している。

このレギュレータをDACに接続する時、これまでほとんど疑問を持たずにDAC側の電源端子にニチコンLEを接続してきた。ところが、このパスコンが接続されることで位相特性が大きく乱れ、その結果癖の強い音になったのではないか。
そうすると、DACのパスコンには適正値があることになり、その値は意外にも小さなものである可能性が高い。

なお、この話はSalas Reflektorを使用した場合の話で、三端子レギュレータやパッシブ・レギュレータではまた別の議論となるだろう。

写真には縦に配置したテフロンコンが写っている。またFN1241には真鍮の重しを載せている。以前、TDA1541Aを使っていた時、この処置をすることでいっそう重心の低い音に変化した経験がある。

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