Counterpoint SA-20モデファイ日記(2)2014年07月22日 20時43分15秒

まだ手を付けていなところがある。ヒーター電源だ。デフォルトでは一般整流ブリッジが使われている。ラインアンプでここをSiC SBDに入れ替えた時の効果を確認しているので、是非挑戦してみたい。

ところがいくつか問題がある。どうやって実装するか。そのまえにどうやって基板にガッチリと取り付けられているブリッジダイオードをはずすか。基板の裏側にアクセスする必要がある。それがえらく面倒だ。そちらのほうが気が重い。しかし、決断しなければ一歩も進まない。ある日、思い切って挑戦した。したたる汗を拭いながらブリッジダイオードをはずす。

次の問題。どうやってSiC SBDダイオードの放熱をするか。最初はSA-20に付属していた放熱用のアルミ板に無理やりダイオードを4個取り付けてみたが、手が触れられないくらい高温になり、即座に計画を変更した。ジャンク箱に眠っていたアルミ板を切り出し、これに取り付けた。放熱効果は、ほぼ表面積に比例する。今回は90平方cmを確保。表面温度を測定したら、最も高いところで55度(室内温度28度)。ただし、シャーシのふたをしていない状態なので、実使用ではもっと高くなるだろう。もう少し工夫の余地があるが、とりあえずこのままでいくことにした。ダイオード基板にはついでにロシア製ペーパーオイルコンを取り付けた。

さて結果は。音が出てきた瞬間、戸惑ってしまった。左右の位相を逆にしてしまったのかと勘違いするほど、音像が従来と違うのだ。立体的に空間に立ち上がる楽器群。驚いた。たかだかヒーターの整流ダイオードを変えただけでここまで違うとは。これまで何度も経験しているのだが、そのたびごとにこの変化には驚いてしまう。

これまで何をしてもぱっとしなかったモデファイだが、これは決定的だった。SA-20の実力を発揮させるためには、ここがボトルネックになっていることがよくわかった。

なお一つだけ注意点が。使用したのはCREE C4D02102A。順方向電圧が高いので、このまま一般整流ブリッジと入れ替えると、出力電圧が低くなるので、調整が必要となる。今回は、基盤にあった1Ω抵抗を取り払い、そこへチョークトランス(直流抵抗0.5Ω)を入れたらちょうどよい電圧に収まった。

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